お客様事例|日本ユニシス株式会社
「Box活用コンテスト」を開催し、事例を全社内に共有。利用シーン・定量効果・定性効果の3つの指標で評価し、表彰|日本ユニシス様 ユースケース紹介
日本ユニシス様は、コロナ禍以前から社員のテレワークを推進しており、働く場所に依存せず業務に遂行できる環境を整えられています。
その過程で、多様な働き方を実現することを目的に導入されたBoxは、アクティブユーザー数の割合(28日間以内にBoxを利用したユーザーの割合)が90%以上と確実に浸透し、社内の働き方改革を推し進めています。
しかし、グループ会社含め約100部門ある大組織で、部門ごとにその活用度や活用ノウハウに差が出ており、想定していた効果が得られない課題がありました。そこで、「Box活用コンテスト」を開催することで秀でた事例を社内で共有し、より活用を深める利用促進活動をおこない、課題解決を図りました。この活動により、業務に根ざしたBoxの利用が定着化しました。
そこで今回は、そんな同社の情報システムサービス部による「Box活用コンテスト」を通じて取り組まれた利用促進活動をCustomer Success Teamよりご紹介します。
※ 今回のインタビューは全てオンラインにて行っております。
ユースケース サマリー
- Boxを全社導入後、活用事例を社内に発信する手段として「Box活用コンテスト」を開催。
- Boxの利用シーン・定量効果・定性効果の3つの指標で評価し、表彰
- 広報活用賞:会議のスケジュールファイルや、配布するPDFファイル、動画ファイルなどをBoxに保存し、「埋め込みウィジット」を使用して社内共有
- Box機能活用賞:「Box Relay Lite」を活用したモバイルPC持出申請承認の効率化を実現
ユースケース:Box活用コンテスト
左から
日本ユニシス株式会社 情報システムサービス部 企画室 企画一課
樋口 洋子 氏
齊藤 麻実 氏
課長 大友 基弘 氏
早川 良太 氏
松尾 卓弥 氏
Q: まずは今回の「Box活用コンテスト」を開催した背景や目的について教えてください。
Box全社利用開始から半年後と一年後の2回、利用者である社員へアンケートをとりました。便利なところや、困っているところを社員に書いてもらった結果、集まった意見や活用事例を社内にも発信して、他部門にも知ってもらいたいと考えたことがコンテスト開催の背景にあります。
Boxを使用しているアクティブユーザー数の割合は90%以上と浸透していましたが、アンケート結果から、業務に沿って使いこなしている部門と、ファイルの置き場としてしか使っていない部門があり、活用度に大きな差が出ていたことがわかったからです。
私たち情報システムサービス部としても、以前使用していたファイルサーバーからBoxへデータを移行し、利用率を増やす第1ステップは終わっていましたが、ファイルサーバーとは何が違うのか、より便利にBoxを使っていただくにはどうするかといった課題があり、それらを解決する手段の1つとしてコンテストの開催を考えたのです。
Q: コンテストはどのように進めていったのでしょうか?
BoxのCustomer Success Manager(以降、CSM)(※1)の方と相談し、社内の秀でた活用事例をコンテスト形式で社内に展開するという施策を実施しました。具体的なスケジュールは、以下の通りです。
2020年10月:利用状況に関するアンケート実施
2020年12月:活用コンテスト応募受付開始
2021年2月:結果発表
2021年3月:受賞記念品贈呈
※1 Customer Success Manager:Boxの効果的な活用を継続支援しお客様のビジネスに貢献する専任のBox担当者
Q: 社内には、どのようにコンテストを告知していったのでしょうか。
全社に情報を発信している社内ポータルサイトにて、コンテストの詳細を掲載して告知しました。結果、合計7部門から応募があり、特に自発的に発信したい社員がいる部門から積極的に応募がありました。
Q: コンテストの開催にあたり、工夫したこと・苦労したことなどがあれば教えてください。
BoxのCSMの方へ相談するなかで、他社で取り組まれてる利用促進事例をお聞きしていたので、その事例を参考にしながら、コンテストの内容を考えていきました。
例えば、応募者にプレゼンテーションをしてもらうとなると事前準備の工数がとられることや当日参加へのハードルがあがることを懸念しました。また、コロナ禍でリアルイベントを開催するのが難しい状況だったので、応募フォームに活用ポイントを書いて応募が完了できるように工夫しました。その際に記載するポイントは大きく3つ、「Boxの利用シーン」「定量効果」「定性効果」です。
受賞者には表彰をすると同時に、副賞としてBoxのノベルティをお渡ししました。
受賞事例紹介「広報活用賞」
受賞部門:グループマーケティング部
事例概要:「埋め込みウィジェット」機能を活用し、事業創出のアイディア出しを加速させる社内イベント「MorningChallenge」の広報活動に効果を発揮
詳細ユースケース:
「MorningChallenge」の会議に出席する社員が、自分のカレンダーに会議日程を登録しやすいように、会議開催案内をOutlookのスケジュールファイルで作成し、Boxへ保存しました。会議に参加する社員はBoxからスケジュールファイルをダウンロードし、自分でOutlookのカレンダーへ登録できます。
また、配布する資料や実施した「MorningChallenge」のセッション動画は、すべてBoxへ保存し、埋め込みウィジェット(※2)の機能を使って、社内で公開しているウェブサイトに埋め込みました。
※2 埋め込みウィジェット:Boxに保存しているファイルやフォルダを、HTML iframe組み込みコードをサポートしているウェブサイト、ブログ、SNSに組み込むことができる機能
<Box上に保存されているファイルの「埋め込みウィジェット」作成画面>
<資料・動画が埋め込まれているMorningChallenge社内公開サイト>
定量効果:
開催当初はオフラインで89名の参加者でした。しかし、オンラインでの開催に変更後、参加者は260名に増えました。
その後、資料・動画の配布を社内公開ウェブサイトへの埋め込み式に変更したところ、339名に参加者が増えました。
更に、Outlookのスケジュールファイルの活用により、最終的に参加者は622名に増え、結果的に、Boxを活用することで大幅な参加人数の増加に繋がりました。
定性効果:
以下の効果がありました。
- 資料・動画をBoxに保存し、社内公開ウェブサイトで公開することによって視聴者が増加。結果、MorningChallengeセッションのファンが増加。
- 公開用ファイル、出席データ、報告書や発表資料をBoxのフォルダに分けて保存することで、ファイル管理工数の削減。
- 複数人での資料編集時でも、自動バージョン管理機能により、誰がいつ編集したのか管理が可能。また、ある時点のバージョンへ復元することも容易。
受賞事例紹介「Box機能活用賞」
受賞部門:情報システムサービス部
事例概要:「Box Relay Lite」を活用したモバイルPC持ち出し申請承認の効率化
詳細ユースケース:
社員がモバイルPCを社外へ持ち出す場合、モバイルPC持ち出し申請を提出する必要があります。持ち出す申請者は、PCのローカルディスクに業務ファイルがないことを証明する証跡ファイルを作成し、承認を得ます。
モバイルPC持ち出し申請承認フローは次のような手順でおこないます。
- 持ち出す申請者は、証跡ファイルを作成し、Boxの指定のフォルダへアップロードする
- Box Relay Liteの機能により、証跡ファイルに対して自動で承認タスクが設定され、上司に承認依頼のメールが送信される
- 上司が証跡ファイルの内容を確認し、Box上でタスクを承認する
- 承認後の証跡ファイルは「承認済みフォルダ」に自動的に移動する
フォルダに残っている証跡ファイルは未承認であるとわかりますので、承認者の上司は未承認の証跡ファイルを一覧で確認することができ、承認作業の抜け漏れを防ぐことができます。
定量効果:
コロナ禍によるテレワークの推奨により、情報システムサービス部のほぼ全員が、毎月、モバイルPCの継続持出が必要であり、持ち出し申請をおこなっていました。また、「Box Relay Lite」によるローカルディスクの証跡ファイル確認を毎月70名の申請者が利用していることなどから、作業時間の削減効果がありました。
1回の申請での削減時間は 5分程度ですが、部全体で1年間で計算すると、5分×70名×12ヵ月=4,200分=70時間の削減効果を実現しています。
定性効果:
「Box Relay Lite」で承認作業を自動化したことにより、手作業で承認者や承認日を記入していたときと比較し、誤記入がなくなりました。また不正操作の防止や承認のなりすましの防止にも繋がりました。
Boxの活用で、よりオンライン中心の働き方へシフト
Q: 受賞した各部門からの反響はいかがでしたか?
応募者から「受賞できたことで、今までやってきたことが良い取り組みだったと認識できて励みになった」といった感想をいただきました。
また、応募していない他部門からの反響も大きく、社内で使っているMicrosoft Yammerの情報共有スレッドにて、活用コンテストを見てとても参考になったという声があり、意識の高い方や他部門の良い事例を共有することはとても意義がありました。
Q: 今回のコンテストはコロナ禍中の開催でしたが、その点はいかがでしたか?
たしかにコロナ禍という前例がないシチュエーションでの開催でしたが、当社に限って言えば、コミュニケーションはより活性化したと感じています。もともと、東京オリンピック開催を見据えて2年程前からテレワークの推進など働き方改革の取り組みを段階的に施行してきた結果、オンライン中心の働き方へのシフトがうまくいっている状況です。
同時に、通常時の業務は顧客先に出向いていくスタイルが主だったのが、外出自粛と物理的制約が出た中で、当初は管理職からマネジメント面で懸念の声が上がっていました。しかし、チャット、ビデオ会議、Boxの活用で、業務は問題なく進行できたことも大きな発見でした。
Q: 今後の取り組みについて教えて下さい。
Boxを導入するきっかけは、ファイルサーバーをやめて全てのコンテンツをBoxに集約するという経営サイドからの方針でした。当社の場合は組織の方針が決まると一気に動く風土があるため、情報システムサービス部としてもBoxのプレゼンスをさらに向上していきたいと考えています。
今回のコンテストは、社員がどのくらいBoxを理解しているかのマーケットリサーチを兼ねて行ったという趣旨もありました。今回のイベントから得られた社員からのフィードバックを社内に有益な情報として伝えたり、さらなるニーズに答えていくことを踏まえて「Box活用コンテスト」の活用を考えていきたいです。
(インタビュー記事は以上となります。)
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