コラボレーションのジレンマ
[野村総合研究所様 発表事例]
コラボレーションのジレンマ [野村総合研究所様 発表事例]
コラボレーションのジレンマ
社外とのコラボレーションを制限すればシャドーIT発生のリスクが生じ、制限をなくせば情報漏えいリスクが生じる。当社ではこのような“コラボレーションのジレンマ”を、BoxをベースにBox Relayやファイルリクエスト、各種APIを組み合わせた仕組みを構築することで解消しました。その詳細を紹介します。
株式会社野村総合研究所 DX基盤事業本部 デジタルワークプレイス事業三部 シニアアソシエイト 原田 修平さん
コラボレーション環境最適化のためにBoxを導入
まずは、当社がBoxを導入した理由から説明します。かつて、当社では「メールの誤送信などによる、添付ファイルのセキュリティリスク」や「コストが膨んでいたことに加え、サーバ乱立によって統制が取りづらくなっていたファイルサーバの維持管理の問題」「社外との統一されたファイル共有手段がないこと」に頭を悩ませていました。
検討の結果、これらの課題を解消できるソリューションとしてBoxを導入。「ファイル共有の際、URLの共有で済むため、添付メールを送信する必要がなくなること」や「ファイルサーバが不要になること」「セキュアで効率的なコラボレーションが実現できること」が決め手になりました。
コラボ基盤をBoxに集約するためにもフリーテナント対応が必要不可欠
Boxの導入にあたっては、Box GovernanceやBox Shieldに加え、IdPやMDMを組み合わせて、社外とのコラボレーションにおける情報漏えい防止の仕組みを構築。さらに、インシデントレスポンス対応のため、アクセス元が特定可能なテナントのみコラボレーションできるようにしていました。
しかし、この仕組みでは、Boxを利用していなかったり、フリーのBoxテナントを利用する企業など、アクセス元が特定できないユーザとのコラボレーションを阻害してしまいます。このような状況は、社内のBox利用促進を阻み、シャドーITを生むリスクがあります。そこで、既存の仕組みとは別に、社外のゲストを招待する仕組みを構築することが求められたのです。
ゲスト専用Box設置と申請自動化で課題解消
この要求に応えるため、考えついたのが、限られたファイルだけ共有できるゲスト専用のBoxを設けることでした。この仕組みなら、ゲストは社内テナントに直接アクセスできないので、誤操作などでフォルダが社外に公開されるリスクも回避できます。実際の運用でゲストを招待するには、社内申請が必要で、承認者が承認するとゲスト専用のBox内にフォルダが生成され、コラボレーションが可能になります。
なお、申請ワークフローはBox Relayやファイルリクエスト、各種APIにより自動化を実現しましたが、自動化により、ファイルの準備時間を約100営業日分短縮することに成功。ファイルやコンテンツの保存基盤が集約されたことに対するユーザのフィードバックも好意的なものが多く、社内におけるBoxの有用性が高まっていると実感しています。
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記載されている数字や登壇者の肩書きは2023年10月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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