シンプルワークフローで年間400件に上る決裁を
ペーパーレス化【株式会社シーエナジー様 発表事例】

シンプルワークフローで年間400件に上る決裁をペーパーレス化
【株式会社シーエナジー様 発表事例】
2001年4月に設立した当社は、中部電力グループの「総合エネルギーサービス企業」で、エネルギー利用に関するコンサルティングやユーティリティのアウトソーシング事業などを行っております。
今回は、ワークフロー機能Box Relayと電子署名機能Box Signを組み合わせた決裁ワークフローに関する事例をご紹介します。見積書・注文請書の発行、注文書の電子帳簿保存法の対応(スキャナ保存)など、Boxによるペーパーレス化によって得られた成果をお伝えします。
株式会社シーエナジー 総務部総務課 井戸田 知子氏
Boxによる決裁ワークフロー完成へのカギ
当社は、2022年4月社内の限られたメンバーを対象にBoxを試験的に導入し、1年後に全社展開、2023年9月に社内ファイルサーバーからBoxへのデータ移行を部署ごとに実施しました。
現在は、電子帳簿保存法の電子取引データ保存や決裁ワークフローをBoxにて対応するなど活用方法は多岐にわたっています。
決裁ワークフロー開始までを振り返ると、ワークフロー完成へのカギが4つありました。
- 電子化を実現したい部署の強い思い
特に業務の電子化を推進する部長の後押しが効果的でした。 - Boxを宝の持ち腐れにしたくない私たち総務部の思い
Boxの便利な機能を使いこなさないのは勿体無いという気持ちがありました。 - 各部署のキーパーソンの存在
各部署のキーパーソンとなる方が、自発的にご協力いただき本当に助かりました。 - 決裁ワークフローが誰でも設定しやすいシンプルな構造
利用する部署が急に増えても10分程度で対応できるシンプルな構造で、導入が進みました。
これまでの業務フローは上記の表にある通り、社内決裁/お客さまへ見積書提出/お客さまより注文書受領/社内決裁/お客さまへ注文請書提出と言う流れでした。
すべて紙で対応していたため、膨大な資料やファイル保存場所の確保や、リモート対応不可、途中一人でも押印者が不在だと回覧が止まるなど、多くの問題をかかえていました。
そこで、Box RelayとBox Signを組み合わせたワークフローを導入し、どのように課題解決できたのかを紹介します。
決裁業務のコピー用紙ゼロ、印刷代や回覧の労力も削減
これまでの業務フローから、上記表の1、3、4をBox上で行いペーパーレス化した結果、月100枚程利用していたコピー用紙が「ゼロ」に、印刷代や回覧の労力も削減できました。
押印のスタンプラリーはリモート対応可能になり、関連部署の人もその進行具合がいつでも確認できる「見える化」を実現することができました。
具体的に、決裁フローと電帳法スキャナ保存フローに分けて紹介します。
まず、Box RelayによるPDFファイルの動きは、スタート地点となるフォルダに保存し、Box Signを開始、全員がサインを完了したらゴール地点へ移動します。
- Excelの見積書(案)にゲタ印を図で貼り付けてPDF化
- 署名とフィールドから「スタンプ」枠をドラッグ&ドロップ
- 作成者(申請者)→関係者→提案者→決裁者の順で署名を実施
- 決裁完了したPDFファイルとログは、ゴール地点フォルダへ移動(Box Relay作動)
電帳法スキャナ保存は、注文書PDFファイルを手動のワークフローで回覧し、承認完了したらゴール地点へ移動します。
- お客さまから届いた紙の注文書をカラーでPDF化
- メタデータを入力、保存
- ワークフローの開始
- PDFがスタート地点から中継地点へ移動する(Box Relay作動)
- 承認または拒否。拒否する場合はコメントを「投稿」
- 経理担当者は紙の注文書とPDF画像およびメタデータをチェックし、3ヶ月後 紙の注文書を破棄
なお、決裁書・注文書は10年保存する必要があるため、ゴール地点フォルダの社員権限を「ビューアー」とし、編集/削除できない設計としました。
Box Relay設定時の工夫、導入後の焦ったエピソード
最後にBox Relay設定時のポイントと、導入後のエピソードを紹介します。
Box Relay用アカウントを作成し、決裁ワークフローですべての署名者が署名したファイルが移動するよう設定することで、通知メールの混乱を防ぎました。
※全社員分のライセンスを契約し、Box社のFair Use Policyに遵守した運用ケースです。
決裁ワークフローは、すべての署名者が署名したら、PDFファイルがゴール地点フォルダへ移動し、電帳法スキャナ保存は、ワークフローを手動で開始したらPDFファイルが中継地点へ移動し、タスクが承認されたらゴール地点フォルダへ移動する設定です。
導入後に焦ったエピソードについて
開始1ヶ月後、新たな部署を追加する際に、完全に失念してしまい何度試しても、ファイルがゴール地点に移動しない事件が発生。担当者に連絡し即解決しましたが、ステータスが「アクティブ」か「非アクティブ」かは、必ず確認いただきたいポイントです。
教訓:Box Relay設定後には「有効化」が必要
また、ログで表示される時間はUTC(協定世界時)のみになります。
日本時間はUTC+9時間となりますので注意が必要です。当社はマニュアルに記載しました。
最後は、スタート地点フォルダに「フォルダで保存する」とBox Relayが作動しないことです。
この場合は、スタート地点に直接保存したPDFから「署名をリクエスト」するのが正解です。
今回のワークフロー導入を通して、これまでの日々の小さな積み重ねによって「キーパーソンの協力」と言うシナジー効果が生み出せることが実感できました。
Boxの普及・浸透の第一歩として、普段のご自身の姿勢を振り返ってみてはいかがでしょうか。
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