Boxを使った安全でローコストな
図面データの社外電子配布化 [フジテック様発表事例]
Boxを使った安全でローコストな
図面データの社外電子配布化
Box Customer Award Japan 2021にて、フジテック株式会社様に発表いただいた活用事例をお届けします。
これまで取引先に製作を依頼する際、当社図面を「紙」の媒体で配布していましたが、いつ、誰に、配布したか、また図面改訂の際に配布済みの改訂前の図面回収も必要となり、印刷コストはもとより管理コストが大きくかかっていました。
これを取引先へ図面データを電子配布する仕組みに改定し、必要な図面を安全かつ即時閲覧できる環境を構築しました。
フジテック株式会社 デジタルイノベーション本部 常務執行役員 デジタルイノベーション本部長 友岡 賢二さん
Googleドライブ、Slack、Box それぞれのツールの特性を活かす
当社はエレベータやエスカレータといった空間移動システムの専業メーカーです。お客様の”安全・安心”を最優先に商品・サービスの拡充に努めています。
我々はGoogleが大好きなんですが、GoogleドライブだけでなくBoxも両方使っています。社内のユーザーは会社で支給したデバイスを使うから安心ですが、社外の方のセキュリティレベルがわからないデバイスについて様々なセキュリティ設定ができる点、また社外の人を招待するときのコストや管理の手間が少ない点から社内はGoogleドライブ、社外とはBox、と使い分けています。
また、当社ではSlackを使っています。Slackはストリーム型なので画像とかファイルを貼り付けても流れて後から追いにくくなってしまうので、Slackに貼り付けたファイルをすべて自動的にストック型Boxに移すという仕組みを作っています。
コロナ禍でデジタル化が急務に 図面共有にBox活用へ
Covid-19の拡大で、出社できないときは、図面を印刷したり、郵送したりが大変になってしまいました。もともと、こうした作業のデジタル化は課題として抱えていたものの十分に進んでいない状態でしたので、必要に迫られたこともあり、図面の共有にBoxを使う取り組みがスタートしました。
まず考えたのは、Boxフォルダの構成についてです。取引先はブラウザからBoxを利用するため、シンプルでわかりやすいフォルダ構成である必要があります。また、Boxに図面をアップロードした際に、取引先に任意の文書でメール通知を行いたいというニーズもありました。そこで図面単位、取引会社単位のBoxフォルダ構成を作ってみるなどの試行錯誤を経て、最終的に、取引会社と閲覧権限単位でフォルダを作ってみたところ、コントロールできるようになったのです。
Boxは黒衣、社内システムと連携して図面管理
またBox自体はAPIに隠れて、ユーザーエクスペリエンスは社内のシステムを使える、という良さがあります。
社内のシステムとうまく連携できるので、「いつ・誰が・何をしたか」という操作履歴をBox APIで取得し、社内業務システムで閲覧可能にもしています。図面の改定履歴も、Boxを見なくても社内の図面システムの画面で見えるようになりました。
重要なのは現場を視ること DCAPを回して現場に役立つアウトプットを!
私がよく言うのは「現場に聞くな、現場を視よ」。Box活用の要請は現場からは出てきたものではありません。だから自分たちで何がいいかを提案するため、常に現場を視て考えるようにしています。従来型の進め方はPDCAですが、我々は新しい進め方としてDCAPと言っています。まずはいくつかのパターンを試してみて、どれかのパターンがうまくいったら他にも展開できないかプランを考える。そのようにしてIT化、大きくいうとDX化を進めています。やはり現場に行くことが重要で、課題を与えられるのではなく、自分たちで考えることが必要。現場のみなさんと心が通うと「こういうのを作ってみようかな」と頭が働くので、実際に作ってみて、すぐに使ってもらうように提案する、そしてダメ出しを受けてまた改善していきます。今後もDCAPを回しながら、現場に役立つアウトプットが出せる部門になりたいと思っています。
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記載されている数字や登壇者の肩書きは2021年10月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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