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  • 業種:製造
  • 企業規模:5,001名〜
  • 課題:コンテンツを一元管理したい
  • 製品名:Box Platform (API)
  • 製品名:Box Consulting
  • 製品名:Box AI
ファイルサーバーの運用負担を削減
ファイルサーバーの運用負担を削減

全ファイルサーバーのBox移行を完了。ファイルサーバーの維持費・保守費の削減や容量制限に伴う棚卸作業、ストレージ追加の負担を軽減

Box Platformで代理店向けポータル構築
Box Platformで代理店向けポータル構築

Box Platformを利用してマイニング事業のポータルサイト「MyMine」を開発。情報を集約し、代理店へのスムーズな情報共有を実現

代理店向けポータルのストレージコスト¥0
代理店向けポータルのストレージ¥0

MyMineのストレージとしてBoxを利用。情報提供を行う利用部署は容量制限を意識することなく、ドキュメント公開が可能に

Box AIを業務に活用
Box AIを業務に活用

Box AIを英語ドキュメントの要約や契約書の要約、翻訳などに便利に活用。生成AI初心者の理解・活用への大きなきっかけに

日立建機株式会社

2022年3月に「全社ドキュメント管理基盤」と「コンテンツ利活用基盤」の構築を目的にBoxを導入した日立建機株式会社。積極的な活用を推し進め、2024年2月にはすべてのファイルサーバーのBox移行を完了。全従業員がコミュニケーション基盤としてBoxを日常的に活用できる環境を整え、グループ全体の協業をさらに促進しています。

また、「Box Platform」を活用してマイニング事業のポータルサイト「MyMine」を開発したほか、「Box AI for Documents」の全社展開も行い、生成AIの社内活用に取り組んでいます。

「コンテンツレイク」の必要性

革新的なソリューションの提供により、真のソリューションプロバイダーを目指す日立建機は、その実現のために「全社ドキュメント管理基盤」と「コンテンツ利活用基盤」の構築が必要不可欠だと考え、2022年2月にBoxを導入しました。

社外共有プロジェクトのコミュニケーション基盤の中心にBoxを位置づけ、グループ全体の協業の促進とコンプライアンス・セキュリティの強化を実現。そして、「Box Platform」を利用し、工場内の作業工程を記録した録画データをBoxに保存し、安全衛生面の問題や作業工程の遅延などが生じた際に映像を見返して的確な対策を講じる「ConPactEyes」、調達システム「SYNAPSE」と連携して注文書や納品書などをBox上に格納してサプライヤーとの情報共有に利用する「Autopse」を開発しました。

これまで画像や動画、音声などの非構造データを有効活用できていなかったのは「大容量コンテンツの格納場所」と「アプリと連携できる環境」が存在しなかったためですが、容量無制限のBoxに情報を集約することで「コンテンツレイク」の構築を開始できたのです。(「全社ドキュメント管理とコンテンツ利活用基盤の構築」事例)

こうした成果を実現したあと、日立建機ではBoxを活用した全社ドキュメント管理とコンテンツ利活用をさらに積極的に推し進めています。2024年2月には国内グループ会社を含む全ファイルサーバー(約400TB)のBox移行を完了し、ファイルサーバーの維持費・保守費の削減や容量制限に伴う棚卸作業、ストレージ追加の負担を軽減。現在は社外共有プロジェクト以外の用途にも全従業員が日常的にBoxを活用するようになり、グループ全体の協業がさらに促進しています。

「ConPactEyesの導入は国内4工場から5工場に増え、設置カメラ台数も132台から250台へ増加しました。毎月19TBという膨大な録画データがBoxに記録され、より多くのラインに対して効率的かつ的確な振り返り、対策ができるようになっています」(DX推進本部 ITサービス統括部企画部 オフィス改革グループ 部長代理 工藤 満氏)

マイニング事業のポータルサイトを開発

コンテンツ利活用の面では、Box Platformを利用して新たに「MyMine」の開発も行いました。これは同社のマイニング事業の情報(鉱山機械に関する製品資料やマニュアル等のドキュメント、ニュース、各種アプリケーションへのリンク等)を一括で管理する代理店向けのポータルサイト。これまでも代理店に対してマイニング事業の情報は提供していましたが、ドキュメント公開システムやメール、ファイルサーバーなど提供方法が部門ごとに異なっていたため、代理店側ではどこに何の情報があるかわかりづらい状況でした。

また、ドキュメント公開システムは経年劣化や陳腐化によるセキュリティリスクが顕在化し、容量制限によって十分な情報を提供できない状態でした。さらに、代理店業務を支援する各種アプリケーションへの入り口がバラバラで、アクセスしにくかったことも課題でした。

そこでマイニング事業に関するすべての情報を集約して代理店へのスムーズな情報共有と各種アプリケーションへのシングルサインオンを実現するMyMineを開発したのです。2024年3月にリリースされたMyMineは多数の海外代理店に現在利用され、セールス部門とサービス部門の約1,500本のドキュメント(WordやExcel、PowerPoint、PDF、画像、動画等)が格納されています。MyMineのストレージは日立建機のテナントを利用しているため、MyMine単体としてのストレージコスト負担がないことも、Box Platformを選択した大きな理由の1つです。

MyMineログイン画面

独自の工夫を多数盛り込んだMyMine

MyMineのシステムは、フロントエンドにReactで構築したWebサイト、バックエンドにBox(ドキュメントファイルを格納)とデータベース(RDB、ユーザーアカウント情報やBoxのメタデータ情報を格納)という構成になっています。また、Boxのフォルダへアクセス可能なユーザーはApp Userを使用。MyMineで提供するドキュメントは国や地域によって異なるため、Boxのメタデータをファイルの属性情報として利用し、検索結果の表示を代理店ごとに制御しています。

「ユーザーごとにBoxアカウントを発行しアクセス権限を設定することも検討したのですが、最終的にはRDBで制御して、ユーザーごとに閲覧可能なファイルだけが表示されるようにすれば問題ないと判断しました。そのため、Boxのフォルダ構造は部署ごとにフォルダを分けたり、階層を設けたりせず、1階層とシンプルにしています」(DX推進本部 DX技術統括部 ライフサイクルシステム部 e-Serviceシステムグループ 主任 平城康裕氏)

実際に利用部門のコンテンツオーナーがドキュメントを公開する際は、MyMine上のファイルアップロード画面でBoxへ登録するファイルを選択し、その後プロダクトタイプやビジネスエリア、公開先(会社の名称)等のメタデータ(Boxのメタデータテンプレートと同期させ、ツリー形式で表示されるよう工夫)から任意のものを選択することで表示/非表示の制御を行えます。

操作性を重視したわかりやすいUI

MyMineはドキュメントの検索やフィルタリング、ダウンロードに特化したサイトであるため、さまざまなボタンやメニューが表示される多機能でリッチなユーザーインターフェイス(UI)は不要です。そのため、Box Platformで提供される「UI Element」(BoxのWebアプリのようなUIを組み込める)の利用は一部に留め、最低限必要な項目のみが表示される独自のUIを構築しました。また、ドキュメント検索やドキュメント名の表示、フィルタリングには、RDBの情報を利用しています。一方で、ドキュメントの中身を参照するときは、Box PlatformのUI Elementを利用しています。

「プレビューやダウンロード機能を自社で開発すると大変な工数がかかります。UI Elementを活用したことで3人月相当の工数削減を実現できました」(MyMine 開発ベンダー 須藤冬樹氏)

また、ファイルアップロード画面でファイル登録とメタデータ登録を行った際や、Box上でのドキュメントの状態変更(追加、変更、削除)を検知した際は、BoxでWebhookが起動して自動でデータベースへの情報登録や更新が行われるように工夫しています。

MyMineの開発にあたってはConPactEyesやSYNAPSEのときと同様に、Box Consultingによる支援が欠かせなかったと言います。
「プロジェクト開始当初はBoxコンサルタントに毎週定例会に参加してもらい、フォルダ構成やBox Platformの利用方法などの技術サポート、Q&A対応、仕様確認などを支援してもらいました。最初に予定していたスケジュールどおりにスムーズにリリースできたのはBoxコンサルタントのおかげです」(平城氏)

MyMineトップ画面

MyMine公開後、利用者は1年で約2倍に

MyMineの誕生によって、情報提供を行う利用部門は容量制限を意識することなく、ドキュメント公開が可能になりました。また、Boxのメタデータを活用することで管理しやすい単位で検索結果の表示を制御できるため、ドキュメント管理が向上したのも大きなポイント。一方のユーザー側(代理店)にとってはファイルを検索しやすくなったことが一番のメリットです。

「以前のドキュメント公開システムでもドキュメントを検索できたものの、探したい資料のファイル名が分からない場合には検索して探し出すのが難しいという課題がありました。MyMineではマニュアルやブローシャなどカテゴリーごとに資料を目で見て選べる点が好評いただいています」(マイニングビジネスユニット 事業戦略部 田中菜津子氏)

実際、MyMine公開後の利用者は1年で約2倍に増え、サイトへのアクセスも順調に増加中。今後は、情報提供元の利用部門をさらに拡大させるほか、Boxのエコソリューションである「QuickSolution」を導入して全文検索機能を追加し、必要な情報により素早くアクセスできるようにしていきます。

生成AIの入門にぴったりなBox AI

製造業においては「生成AIを効果的に活用するための人材の確保の難しさ」や「導入コストとROI(投資対効果)」、「利用者のリテラシー向上」が生成AIの活用に対する共通課題として存在しますが、これらを解決するために日立建機では生成AIの入門ツールとして2024年5月に「Box AI for Documents」の社内展開も開始しました。

「Box AIはBoxに組み込まれた機能ですので生成AI利用に伴うリスクが発生しづらく、セキュリティ面で高い安全性を確保できます。また、追加料金なしで無制限に利用できるため、Boxを日常的に利用する延長線上で手軽に利用できるのもメリットです」(工藤氏)

現在Box AI for Documentsは、英語ドキュメントの要約や契約書の要約、翻訳に主に使われており、生成AI初心者の理解・活用への大きなきっかけにもなっています。

「日立建機ではAzure OpenAIを活用して自社開発した生成AIチャットボットも2024年7月から導入しています。社内ドキュメントの分析はBox AI for Documents、社内ナレッジ検索はRAG機能を実装した日立建機独自の生成AIチャトボットCopilot for Kenjin(C4K)、社内情報を利用しない一般利用はMicrosoft Copilotというような使い分けをしています。昨年度末からは、プロンプトの書き方などを覚えてもらうための生成AIのワークショップを開始しました。特に製造業では大量のマニュアルや実験データなど従業員が業務で扱う情報量が膨大です。そのためにも、ワークショップなどを通してユースケースを紹介していくなどして、より多くの従業員にいち早く慣れてもらい、生成AIの利活用による業務効率化をどんどん促進していきたいです」(工藤氏)

生成AIの入門にぴったりなBox AI