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導入事例|東京理科大学

【第3回】東京理科大が国際競争力向上に向け構築した「VRE」の狙い


■ 研究から「教育」へ展開、Boxの利用ユーザーを全学に拡大

Boxに関しては、2015年4月から教職員に展開を開始して利用が定着したあと、2016年9月から大学院生や卒業研究生に、また2017年4月からは学部生にも利用を展開している。実際にBox利用に慣れた教員からは、研究だけでなく教育(授業)にも早く活用したいという声が上がっていたという。

今年4月からは学部生向けにもBoxの提供を開始した
今年4月からは学部生向けにもBoxの提供を開始した

授業での活用においては、オープンソース(OSS)のラーニングマネジメントシステム「Moodle」とBoxとのAPI連携を行っているという。たとえば、教員がMoodle上でレポート課題を発表すると、学生はBox上でレポートを作成し、そのままBoxで提出できる。「PCのローカルドライブを一切使わずにレポート作成できますので、学校でも自宅でも、PC環境を問わずにレポートが作成できます」(松田氏)。

また、幅広いファイル形式に対応したビューワー機能も、理系大学としては重宝しているという。一般的なドキュメントファイルや画像だけでなく、動画や360度画像、さらには3D CADデータなども、環境を問わずブラウザ上で閲覧できるからだ。

幅広い形式のファイルもブラウザから閲覧できるメリットがある
幅広い形式のファイルもブラウザから閲覧できるメリットがある

同大学では毎年およそ5000名が入学するため、ユーザー管理は手作業ではできない。松田氏は、ユーザー管理には丸紅ITソリューションズ製のツール「CSV Sync for Box」を採用していると紹介した。これはCSVファイルとしてユーザーリストを作成すると、差分を読み取ってBoxアカウントを新規登録してくれるツールだ。

(松田氏、積田氏)
(松田氏、積田氏)

今後のVREの展開について尋ねたところ、松田氏は、Salesforceの「Wave Analytics」を活用して現在のダッシュボードをよりリッチなものにし、経営層がBI的な使い方をできるようにしていきたいと語った。

また積田氏は、公募研究の情報と応募内容、その結果(外部資金の獲得)のひも付けについて、すでに具体的な要望が上がっていると答えた。経営側としては同大学、そして各教員がどのような公募案件に「強い」のかを知りたいと考えており、そのためにこうした情報を必要としているという。

「こうしたデータが集まれば、各先生に応募を促す働きかけにも結びつけることができます。将来的にはAIが各先生の『強み』を学んで、『この案件に応募したら資金が獲得できそうです』とレコメンドする仕組みができるかもしれませんね(笑)」(積田氏)

「先生にとって研究と教育以外は、要は“雑務”なのです。IT活用でそうした雑務の負担をなるべく軽減し、研究や教育に没頭していただける環境を提供していきたい」と松田氏。情報システム課が支える「世界の理科大」に向けた取り組みは、これからも続いていく。 (了)

【第1回】東京理科大が国際競争力向上に向け構築した「VRE」の狙い~「世界の理科大」目指し、研究者支援や「強み」の分析に取り組む

【第2回】東京理科大が国際競争力向上に向け構築した「VRE」の狙い~Salesforceベースで研究進捗や外部資金の獲得状況を可視化

【第3回】東京理科大が国際競争力向上に向け構築した「VRE」の狙い~研究から「教育」へ展開、Boxの利用ユーザーを全学に拡大

※本記事は、株式会社KADOKAWAのWebサイト「ASCII.jp」に掲載された記事を許諾を得て転載したものです。

東京理科大学

企業サイトURL:
http://www.tus.ac.jp/

明治14(1881)年に東京大学を卒業間もない若き21名の理学士らにより「東京物理学講習所」として創立され、2年後に東京物理学校と改称された。昭和に入り応用理化学部が設置され、昭和24(1949)年に新制大学の発足とともに東京理科大学に改組、理学部に続いて薬学部、工学部、理工学部、基礎工学部、経営学部が次々に設置された。今日では7学部31学科、11研究科31専攻を擁するわが国私学随一の理工系総合大学である。教育研究理念として「自然・人間・社会とこれらの調和的発展のための科学と技術の創造」を掲げ、理学と工学の両分野をもつ理工系総合大学として、自然および生命現象の本質と原理を解明し人類の叡智の進展をめざす「理学の知」と、様々な物・技術・システムを構築して人類の活動の充実と高度化に貢献する「工学の知」を協働させ、「自然と人間の調和的かつ永続的な繁栄への貢献」をめざす教育と研究を行っている。

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