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進化した羅針盤と共に、次の航路へ!
~Box Enterprise AdvancedとAIが拓く働き方の未来~

進化した羅針盤と共に、次の航路へ! ~Box Enterprise AdvancedとAIが拓く働き方の未来~


 

進化した羅針盤と共に、次の航路へ! ~Box Enterprise AdvancedとAIが拓く働き方の未来~

私たち北海道電力は、北海道に根ざす総合エネルギー企業として、グループ全体で約9,000名の社員が電力の安定供給をはじめとする多様な業務に従事しています。
情報が溢れる現代のビジネス環境において、企業の持続的な成長には、業務プロセスの変革が不可欠です。

本記事では、この変化の激しい環境を「航海」にたとえ、私たちがどのように働き方の未来を拓こうとしているのか、その実践例をご紹介します。
その核となるのが、セキュアな業務推進基盤へと進化した「羅針盤」としてのBox Enterprise Advancedそして、組織の「知」を未来の推進力に変える新たな「航海士」がBox AIです。
これらのツールを活用し、私たちはどのように「新しい働き方」を切り拓いていくのか、その可能性について考察します。

※本事例記事は、発表当日の内容を基に再構成したものです。発表では全体を通して航海をテーマとしていましたが、本記事ではその比喩表現を一部に留め、より分かりやすい解説を心がけています。

DXデザイナー 夏井 祐人⽒
DXデザイナー 夏井 祐人⽒

旧来の海図から進化した羅針盤へ ― Box導入の背景と戦略的狙い

例えば以下のような課題を抱えてはいないでしょうか。

  • 深い階層のフォルダ構造や、『最終版』『最新版V2』といったファイル名の乱立により、どれが最新情報か分かりにくい
  • メール添付によるファイルの受け渡しにより、誤送信などの人為的ミスによる情報漏洩のリスクが生じている

Boxを導入することで、これらの課題を解決し、より効率的でセキュアな業務基盤を構築できます。
Boxのバージョン管理機能は、誰でも迷うことなく常に最新のファイルへアクセスすることを可能にします。さらに、7段階に及ぶ詳細なアクセス権限設定やログ管理機能が、重要な情報資産を保護し、安全なコラボレーションを実現します。

旧来の海図から進化した羅針盤へ ― Box導入の背景と戦略的狙い

守りから攻めへ ― Box Enterprise Advancedが実現する業務推進

安全な業務基盤としてのBoxを手に入れた私たちは、次なるステップとして、これを「攻め」、すなわち業務を積極的に推進するための基盤へと進化させるべく、プランをBox Enterprise Plusから Box Enterprise Advanced へアップグレードしました。狙いは2つあります。

1. 高精度なメタデータ自動付与

第一の狙いは、検索精度の向上です。誰でも確実かつスピーディーに必要な情報へアクセスできる環境は、業務効率化の根幹です。しかし、手作業でのメタデータ付与は手間がかかり、人によるばらつきも避けられません。Box Enterprise Advancedプランの Box AI for Metadata 機能は、AIが一貫した基準でメタデータを自動で付与するため、この課題の解決と、大幅な省力化が期待できます。

2. AIエージェントの活用

第二に、人間を定型業務から解放し、より創造的な業務へ集中させることです。Enterprise Advancedプランでは、GeminiやChatGPT、Claudeといった複数の大規模言語モデル(LLM)から、業務内容に応じて最適なものを選択できます。さらに、これらのLLMを活用して「議事録の要約」や「報告書のドラフト作成」といった特定のタスクに特化したAIエージェントを独自に作成することも可能です。この機能により、担当者は定型的なプロンプトを都度入力する手間から解放され、より効率的にAIを活用できます。

活用例1:議事録作成の自動化 ― 属人的な記録から、組織の「資産」へ

活用例1:議事録作成の自動化 ― 属人的な記録から、組織の「資産」へ

現状の課題: 議事録の作成は、担当者が長時間労働を強いられるだけでなく、内容が作成者に依存しがちでした。その結果、多くの議事録は継続的に活用される「資産」とはならず、格納されるだけの「記録」に留まっていました。

理想の姿: この状況を、AIエージェントが大きく変えることができます。AIが会議の会話から客観的な要点を整理し、議事録のドラフトを自動生成。担当者はゼロからの作成作業から解放され、内容の「確認と仕上げ」という付加価値の高い業務に集中できます。これにより、議事録は誰もが参照できる組織の貴重な「資産」へと転換されます。

情報セキュリティを両立するプロセス設計: AIの利便性を享受する上で、企業の生命線である情報の保護は最優先事項です。私たちは、利便性とセキュリティを両立させる最適解として、以下の3ステップのプロセスを構想しました。

  • STEP 1:オフライン環境で安全にテキスト化 まず、機密情報が外部に漏れるリスクを遮断するため、文字起こし機能付きのICレコーダーを使いオフラインで安全に音声データをテキスト化します。
  • STEP 2:セキュアなBoxへアップロード 次に、生成されたテキストデータを、堅牢なセキュリティで保護されたBoxへアップロードします。
  • STEP 3:Box AIが議事録を生成 最後に、Box環境内でAIエージェントに議事録作成を指示。人は最終確認に集中することで、高品質な議事録をスピーディーに完成させます。

活用例2(構想):トラブル報告の迅速化とナレッジ化 ― Box Formsへの入力だけで報告プロセスを完結

活用例2(構想):トラブル報告の迅速化とナレッジ化 ― Box Formsへの入力だけで報告プロセスを完結

現状の課題: 緊急時、担当者は応急処置に追われ、報告書の作成が後回しになりがちです。これにより原因究明が遅れ、経験がナレッジとして蓄積されず、場当たり的な対応に終始してしまいかねません。

理想の姿: 私たちが描く理想の姿は、担当者が応急処置に集中している間に、AIが過去の膨大なデータから自動で原因を推定し、意思決定や報告書作成を支援する世界です。これにより、迅速な初期対応と的確な原因究明を両立できるでしょう。さらに、個別のトラブル対応記録は、将来の対策に活かせる貴重なナレッジとして蓄積されていきます。

この理想の姿のうち、報告書の作成支援については、Boxの各種機能を連携させることで実現できると考えています。

  • STEP 1:担当者はBox Formsに必要な情報を入力
    トラブル発生時、担当者は専用フォームに必要最低限の情報を入力します。
  • STEP 2:Box Doc Genが報告書を自動生成
    入力情報がテンプレートに自動で差し込まれ、報告書が瞬時に完成します。
  • STEP 3:Box Relayが格納と共有を自動実行
    完成した報告書はBox Relayが自動で格納・共有し、必要に応じてBox Signでの電子承認プロセスへ連携します。

活用例3(構想):AIによるメタデータ自動付与と高度な情報検索 ― 「勘と記憶の検索」を、誰もが探せる「知のデータベース」へ

活用例3(構想):AIによるメタデータ自動付与と高度な情報検索 ― 「勘と記憶の検索」を、誰もが探せる「知のデータベース」へ

現状の課題: 3つ目の構想は、情報の検索性向上についてです。例えば、「3年前に作成された特定の報告書を探したい」と思っても、キーワード検索だけでは限界がありました。

  • 正確なキーワードやファイル名を思い出せない
  • 検索結果が多すぎて、目的のファイルが見つからない
  • 作成者しか分からないようなファイル名で記録されており、他者が見つけられない
  • このように、従来の検索方法は個人の記憶に大きく依存しており、組織全体の貴重な情報資産が有効に活用されていないという課題がありました。

理想の姿: この検索体験を、AIによって劇的に変えることを目指します。何千もの文書の中から、目的の一冊がすぐに見つかるようなイメージです。個人の記憶に頼っていた曖昧な検索から、誰もが使える知識へと進化させます。
これを実現するのが、Box AI for Metadata によるメタデータの自動付与と、それを利用したメタデータ検索です。
文書が作成されると、Box AI for Metadataがその内容を解析し、「文書分類」や「作成日」といったメタデータを自動で付与します。ユーザーはBoxのフィルター機能でこれらのメタデータを指定するだけで、膨大な情報の中から目的のものを正確に絞り込めるようになります。
これにより、個人の記憶に頼っていた情報の海は、誰もが探せる「知のデータベース」へと変わります。これまで手作業でのタグ付けがボトルネックとなっていましたが、AIがその課題を解消してくれます。

今後の展望:「情報の追い風」を力に変えるために

今回ご紹介したBoxの活用構想は、私たちが描く未来のほんの一例に過ぎません。私たちは、Box Enterprise Advanced という強力な業務推進基盤の上で、Box FormsBox Doc Genといった新たな機能を駆使し、日々の業務で生まれる情報を価値ある資産として蓄積していくことを目指しています。

今後の展望:「情報の追い風」を力に変えるために

私たちが構想する理想のサイクルは、以下の3つのフェーズで構成されています。

  • Phase 1:業務推進基盤の獲得
    まず、BoxをEnterprise Advancedへアップグレードし、業務を積極的に推進するための基盤を構築します。
  • Phase 2:情報の資産価値向上・効率的な業務プロセスの構築
    次に、メタデータを活用することで既存の情報資産を整理・改善し、価値を最大化します。また、Boxのワークフロー機能やAPIを活用し、文書のライフサイクル管理や各種申請プロセスを自動化・最適化します。
  • Phase 3:AIによる新たな価値の創造
    最終的に、蓄積された膨大な文書からAIが新たな知見を発見し、経営の意思決定を支援したり、新しい価値を創造したりすることを目指します。

このサイクルを回し続けることで、社員一人ひとりがデータに基づいた的確な判断や新たな価値創造を行えるようになると、私たちは信じています。それは、労働力不足への対応や持続的な企業価値向上といった、私たちが向き合い続けるべき大きな課題への、一つの答えとなり得るでしょう。
情報の追い風を帆に受け、働き方の水平線の向こう側にある、新たな価値創造を目指して。
私たちの挑戦はこれからも続きます。本稿が、皆様のDX推進の参考になれば幸いです。

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進化した羅針盤と共に、次の航路へ! ~Box Enterprise AdvancedとAIが拓く働き方の未来~

北海道電力

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