*本プレスリリースは、米国カリフォルニア州で現地時間2025年5月15日に発表されたプレスリリースの抄訳版です。原文はこちらをご参照ください。
プレスリリース
報道関係各位
2025年5月16日
株式会社Box Japan
Box、企業のコンテンツに強力なAIエージェントを取り込んだ新しいAIプラットフォームを発表
検索、ディープリサーチ、強化されたデータ抽出にAIエージェントを利用可能に
サードパーティ製プラットフォームにまたがるエージェント同士(A2A)の連携で利用可能なBox AIエージェントに、Microsoft 365 Copilot 向けのAIエージェントを発表
インテリジェントコンテンツ管理 (ICM) プラットフォームのリーディングカンパニーであるBox, Inc. (NYSE: Box) は、本日、Box AIプラットフォームの次の進化となる、組織のコンテンツの扱い方を変革させる新世代のAIエージェントを発表しました。この新しいイノベーションにより、顧客はAIエージェントによる検索、ディープリサーチ、強化されたデータ抽出に活用し、業界をリードするセキュリティとコンプライアンス基準を保ちながらも、Box上のコンテンツからより多くの価値を引き出すことができます。また、Boxは、Microsoft 365 Copilot向けの新しいBox AI エージェントも発表し、Microsoft 365内でユーザーがBoxコンテンツに対して直接、安全に検索、分析、操作できるインテリジェントな体験の提供を開始しました。
Boxの共同創業者兼CEOであるアーロン・レヴィ(Aaron Levie)は次のように述べています。
「エンタープライズAIの未来は、システム間で連携できるインテリジェントなエージェントによって定義され、それぞれが独自のコンテキストと能力をもたらします。かつてAPIがソフトウェアとつながった時と同様に、AIエージェントは私たちの働き方を変えます。そしてその変革は、企業コンテンツに最も大きな影響を与えるでしょう。今回のBox AIの次なる進化により、数百万ファイルのインテリジェンスをユーザーの手に直接、そしてユーザーがすでに使用しているAIツールに導入します。これらのエージェントは、プラットフォーム間でシームレスに統合され、企業が求めるセキュリティとコンプライアンスを維持しながら、より迅速で情報に基づいた意思決定を支援します。」
検索、ディープリサーチ、データ抽出の機能を備えたBox AIエージェント
Box AI エージェントは、5つの核となるコンポーネントを融合させることで価値を提供する多層的なアプローチで構築されています。Boxの中にある企業のナレッジを安全に探し出し、AmazonやAnthropic、Google、IBM、Meta、OpenAI、xAIといった業界最高のAIモデルから最も適したモデルを活用します。すべてのエージェントは目的に沿って、一連の構造化された指示に従って動作し、正確に作業を完了するためのツールを備えています。ユーザーはBox AIエージェントと対話することで、コンテンツから洞察を引き出し、企業のワークフローを自動化することができます。Box AI エージェントは、Box AI Studioでカスタマイズすることも可能です。
新しいAI搭載の検索機能により、Box AIエージェントはさまざまなタスクに高い精度で対応します。簡単な検索では、契約書の有効期限や会議メモの顧客名など、的を絞った回答を素早く表示します。より複雑なクエリに対しては、高精度のセマンティック分析を使用して、大量のコンテンツの関係性と洞察を明らかにします。
ディープリサーチ機能により、Box AIエージェントは、大量の企業コンテンツを分析して意味や傾向を抽出し、Boxのセキュアで権限に配慮したRAG(検索拡張生成)フレームワークを使用して、最も関連性の高いファイルを自動的に特定します。エージェントが調査結果をわかりやすいアウトプットに統合し、チームが分断されたファイルを整理することなく、意思決定に集中できるよう支援します。
強化されたデータ抽出により、Box AI エージェントは、スキャンしたPDF、画像、手書きフォームなどの非構造化コンテンツを、構造化された実用的なデータに変換します。光学式文字認識(OCR)、文書インテリジェンス、自然言語処理を使用して、Box AI エージェントは日付、財務数値、契約条項の種類、用語などの重要な情報を自動的に抽出します。
Box AIエージェントの活用例は以下の通りです。
- 弁護士は、アクセス権限のある担当者だけがアクセスできる状態を確保したうえで、何千ものアーカイブされたファイルから、特定の法的責任に関する文言を含む契約書や免責事項を瞬時に探し出すことができます
- プロダクトマネージャーは、営業資料、アナリスト・レポート、議事録から得られた知見を統合することで、競合製品を分析できるようになり、現実のトレンドに基づいた迅速なロードマップの策定が可能になります
- 保険監査人は、非構造化データを構造化された報告可能な洞察に変換する強化されたデータ抽出を使用して、何千ものスキャンされたPDFや手書きのクレームから保険契約条件、支払限度額、更新日を抽出および集計できるようになります
- 人事スペシャリストは、従業員調査の結果や自由形式の回答における従業員の感情の傾向を要約し、調査結果を方針文書や研修のフィードバックと組み合わせて、リーダーシップに関する最新情報を準備することができます
- 財務アナリストは、サプライヤーとの契約書、スキャンした領収書、発注書から、主要な財務数値、請求条件、更新日を抽出し、監査、支出分析、再交渉などを正確かつ迅速に効率化できます
新しいBox AIプラットフォームの中核には、今日の複雑なコンテンツ環境を理解するために設計された強力なエージェンティック推論フレームワークがあります。Box AIエージェントは、コンテンツが存在する場所で動作し、タスクに特化したインテリジェンスを適用して、関連文書の特定、インサイトの集約、重要なデータの抽出を行い、セキュリティを損なうことなく、作業の効率化と意思決定の迅速化を実現します。
IDC で企業コンテンツおよびナレッジ管理戦略のシニアリサーチマネージャを務めるエイミー・マチャド(Amy Machado)氏は、次のように述べています。
「AIは私たちの働き方を根本的に変えようとしていますが、真のブレークスルーは、組織が日々利用している膨大な量のコンテンツをAIが理解し、行動できるようになったときに訪れるでしょう。Boxの最新のAI機能により、顧客はAIを活用し、Boxにセキュアに保存されている最も重要な情報を使って、即座に答えを見つけたり、洞察を引き出したり、新しいコンテンツを作成したりできるようになります。これは、AIを企業全体で真に役立つものにするための、大きく重要な前進です。」
マイクロソフトとの連携によりエージェントエコシステムを拡大
また、BoxはMicrosoft 365 Copilot向けの新しいAIエージェントの提供を開始し、Microsoft TeamsやWord、PowerPoint、Copilot Chatで利用可能となりました。これにより、ユーザーはマイクロソフトのツール内で直接、Boxのコンテンツを安全に検索、分析、操作することができます。
本連携により両社のお客様は次のことができます。
- 複雑な一連のドキュメントを分析し、より良い意思決定のための重要な洞察や情報を抽出
- 既存のテンプレートを活用して、シンプルなプロンプトから新しいコンテンツを作成
- 複数のドキュメントを横断的に検索・照会し、パターン、洞察、アクションアイテムを特定することで、迅速な検索と傾向分析を実現
- 特定の質問をすることで、マイルストーンを明確に定義し、プロジェ クトのトラッキングと関係者とのコミュニケーションを向上
マイクロソフトでCopilot Ecosystemのゼネラルマネジャーを務めるダン・スティーブンソン(Dan Stevenson)氏は、次のように述べています。
「Boxは長年にわたり信頼できるマイクロソフトのパートナーであり、この度Microsoft 365 Copilot向けの新しいBox AIエージェントによって、両社の協力関係をさらに進化させられることを嬉しく思っています。Boxのエンタープライズグレードのインテリジェントコンテンツ管理プラットフォームと、マイクロソフトのAIを搭載した生産性プラットフォームを組み合わせることで、Boxに保存されているすべてのコンテンツでCopilotをシームレスに使用できるようになり、企業内のツール全体で洞察を引き出し、活用できるようになります。」
この新たな統合により、BoxのAIパートナーシップのエコシステムはさらに拡大し、Boxのコンテンツは、ユーザーが業務を行う場所に対応するエンタープライズ・エージェントや、開発者がカスタム・エージェントを構築できるエージェントプラットフォームやフレームワークと統合されます。Box AIエージェントは、Microsoft Copilotのほか、Google Agentspace、IBM watsonx Orchestrate、Salesforce Agentforce、Slack AI、ServiceNow AI Agent Fabric、Zoom AI Companionでも利用可能または開発中です。開発者はまた、Box MCPサーバー、Google ADK、OpenAI Agents SDK、およびAirbyte、CrewAI、LangChain、LlamaIndex、Pinecone、Pydantic AI、Unstructured、Weaviateなどの好みの開発企業やデータプラットフォームを使って、Boxのコンテンツを活用するカスタムエージェントを構築することができます。
価格と提供時期
新しいBox AIエージェントを搭載する次世代のBox AIプラットフォームは、今後数ヶ月のうちに提供予定で、価格は一般販売開始間近に発表します。さらに、新しいBox AI Agent for Microsoft 365 Copilotの活用を検討されているお客様は、Boxの担当までご連絡ください。AIエージェントがどのように活用されるかの詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください。
Boxについて
Box (NYSE: BOX)はインテリジェントコンテンツ管理(ICM)プラットフォームのリーディングカンパニーです。Boxのプラットフォームは、企業のコラボレーション促進や、コンテンツのライフサイクル全体の管理、重要なコンテンツの保護、そしてエンタープライズAIによるビジネスワークフローの変革を実現することを目指しています。2005年に米国で設立され、アストラゼネカ、JLL、モルガン・スタンレーなどを含む大手グローバル企業や日本では約20,000社および日経225の77%の企業の業務効率化を支援しています。
Boxは、カリフォルニア州レッドウッドシティーに本社を置き、米国、ヨーロッパ、アジアに拠点を持っています。また、Box.orgでは、非営利団体のミッション実現を支援するために多様な活動を行っています。
株式会社 Box Japan は2013年に設立された日本法人です。日本国内の情報については、下記のサイト「Box Square」で随時更新しています。
https://www.boxsquare.jp/
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