エンタープライズAIは、重大なボトルネックに直面しています。企業がAIの実験段階を超えて、実際のワークフローを処理する自律型AIエージェントの導入へと移行する中で、根本的な問題が浮き彫りになっています。AIエージェントは企業コンテンツへのアクセスを必要としますが、これまでの統合ではセキュリティリスクやデータのサイロ化を生み出していました。
ITリーダーは、従業員が求めるAI機能を提供するか、長年築き上げてきたガバナンス管理を維持するかという、難しい選択を迫られています。
Content + AIが重要な理由
企業がエージェント型AIを導入し、自律的なAIエージェントがコンプライアンスレビュー、契約書分析、RFP管理といった多段階なワークフローを処理するようになると、コンテンツレイヤが重要なインフラとなります。これらのAIエージェントは、既存のセキュリティポリシーを遵守しながら、ドキュメントにアクセスし、システム間で連携し、最新情報に基づいて意思決定を行う必要があります。それがBoxが解決しようとしている課題であり、AWS re:Invent 2025でBoxが大きな存在感を示した理由です。

発表内容
今週は、BoxとAWSとのパートナーシップにおける大きな節目となりました。AWSの基調講演でBoxが紹介されたほか、セキュアでコンテンツ認識型のAIワークフローの導入を容易にするいくつかの新製品が発表されました。
新しいAWSとBoxの連携(提供中)
- Box MCP Server: Boxのきめ細やかな権限モデルを遵守しながら、AIエージェントと企業コンテンツをセキュアにつなぐブリッジです。Anthropic Claude、GitHub CopilotなどのAIツールを使っていても、ガバナンス管理された単一の統合ポイントを提供します。
- Box MCP + Amazon Quick Suiteソリューション: Quick Suiteチャットエクスペリエンスを通じてBoxのコンテンツに直接アクセスし、ガバナンス管理を維持しながら、ドキュメント生成、インサイト抽出、ワークフロー自動化を実行できます。
2026年初提供開始予定(対象のお客様限り)
- AWS MarketplaceでBoxを購入: 米国のお客様はAWS Marketplaceから直接Boxを購入することで、既存のAWS契約に対するコストの削減、請求の統合、ベンダー管理の簡素化ができます。
- Box AIでAmazon Bedrockモデルを利用: Box AIでAmazon Bedrockモデルを活用して、AIエージェントがBox内に管理されたコンテンツのみを操作しながら、複雑なプロセスを自動化できます。
拡大するAWSとのパートナーシップ
これらのサービスの背景には、Boxのインテリジェントコンテンツ管理プラットフォームとAWSのエージェント型AIサービス(Amazon Bedrock、Amazon Q Developer、Amazon Strands、Kiro、Amazon Bedrock AgentCoreなど)を統合する、複数年にわたる新たな戦略的協業契約があります。
将来への展望
AIエージェントがより自律性を持ち、複雑なワークフローをますます処理するようになるにつれて、築き上げてきたガバナンス基盤を損なうことなく、このテクノロジーを展開できる企業が成功を収めるでしょう。これらの統合は、AIがセキュリティ上の例外ではなく、信頼できる一員として企業コンテンツを活用できる未来への一歩です。
Box MCPサーバーとBox + Amazon Quick Suiteソリューションは現在、AWS Marketplaceでご利用いただけます(日本は未提供)。詳細については、ブログ記事をご覧ください。
※このブログは Box, Inc 公式ブログ(https://blog.box.com/)2025年12月4日付投稿の翻訳です。
著者: Rutuja Rajwade, Senior Product Marketing Manager at Box AI
原文リンク: https://blog.box.com/box-aws-reinvent-2025-securing-content-layer-agentic-ai
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