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ペーパーレス化はなぜ進まない? メリット・デメリット、事例から学ぶコツ

 公開日:2023.07.20  Box Japan

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いよいよ2023年10月から施行されるインボイス制度への対応もあり、企業の大小を問わず、ますます電子化、ペーパーレス化が急務となっています。一方で、ペーパーレス化を含む業務の電子化が進んでいないと回答するビジネスパーソンは約6割にも上ります。
しかし、ペーパーレス化には大きなメリットがあり、だからこそ実際多くの企業が取り組んでいます。
引用:
“紙書類”により「柔軟な働き方が阻害された経験がある」が79.4%  生産性向上、働き方改善に向けた必要な取り組み、最多回答は「ペーパーレス化」

ペーパーレス化はなぜ進まない? メリット・デメリット、事例から学ぶコツ

ペーパーレス化のメリット

1.情報共有の簡素化

ビジネス目標を効率よく達成できるか否かは、組織内の「情報共有力」に大きく依存します。円滑なコミュニケーションはビジネスのスピードアップに繋がり、その度合いに比例してビジネス完了率は向上します。紙で管理されていた資料を電子化し、システム上で管理すると、組織間での情報共有がよりシンプルに行えるようになります。特にハイブリッドワークが増えた現在では、電子データで情報共有できることが必須です。電子データならば場所や時間に関係なく必要な情報にアクセスできる上、業務の進捗管理や業務の質管理も容易になります。

2.情報検索性の向上と情報ガバナンス

紙資料の場合、必要な情報を探すのに該当する資料を物理的なデスクやキャビネット、書庫から探し出し、そこから記載されている情報を細かくチェックする必要があります。たった1文程度の情報を探し出すのに、10分以上かかるというケースも珍しくありません。一方で、電子データとして資料が保管されている場合は、検索機能を使って目的の資料を瞬時に探し出せますし、全文検索から目的の情報を切り抜くことも可能です。これにより、時間や手間を節約できるだけでなく、正確性や質も向上します。また、電子データは紙資料と違って劣化する心配がなく、バックアップも取りやすいのがメリットです。また、閲覧やコピー、ダウンロードの履歴を取りやすく、情報ガバナンスの強化にもつながります。

3.情報へのアクセス性と作業効率

資料の保存先を社内システムではなくクラウドに設定すれば、外出先からでも資料へのアクセスができるようになり、あらゆるシーンで柔軟な業務対応が可能になります。また、複数人で同じ資料を同時に閲覧・編集できるようにもなるため、チームワークやコラボレーションを促進する効果があります。

ビジネスパーソンにとって、探し物に費やす時間は大きなタイムロスです。1回ごとの時間が5分や10分程度でも、年間では数時間単位になり、無視できないレベルの作業効率低下です。そこで、ペーパーレスによって資料を探す時間を短縮できれば、自然と作業効率は向上します。また、ペーパーレス化は書類の整理や保管にかかる手間も省け、本来の業務に集中できます。

5.印刷コストの削減

小規模な企業でも、1日に数十部の資料を印刷することは珍しくありません。企業規模が大きくなるほどその数は増加し、印刷コストも増えていきます。ペーパーレス化でトナー・インク・用紙が不要になれば、年間数十万円のコスト削減も可能です。さらに、紙資料の配送や保管にかかるコストも削減できます。

6.環境問題への取組

昨今では「企業が社会的責任を果たしているかどうか?」という点が、企業ブランドを評価する上で重要な指標になっています。紙資料を電子化しシステム上で保管すれば、印刷の必要性は低くなり、消費する資源も自然と削減されます。森林伐採や廃棄物処理など、紙の生産・消費に伴う環境負荷は少なくありません。

つまり、ペーパーレスを推進すれば、CO2排出量や水資源消費量を抑制する効果もあるのです。
このように、ペーパーレスは企業として社会的責任を果たすことにもつながり、自社が環境に配慮しているというアピールにもなります。例えば、ペーパーレスはSDGs(持続可能な開発目標)のうち、「気候変動への対策」や「持続可能な消費と生産」などの目標に沿った取り組みに該当するのです。

7.新しい働き方提案

働き方改革では「生産性向上」「ワークライフバランス」「ダイバーシティ」などが重視されていますが、ペーパーレスはこれらの実現にも役立ちます。例えば、ペーパーレスによって業務効率が向上すれば、残業時間を減らすことができますし、電子データで情報共有できれば場所や時間に捉われず働けるため、育児中の人や、高齢者、障害者など、多様な人材の活躍を促進する効果が期待できます。情報の共有性とアクセス性が高まることで、遠隔地にいても仕事が行え、テレワークも実現可能です。
働き方の自由度が上がれば優秀な社員が集まりやすくなり、会社や仕事に対する満足度の向上も期待できます。

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ペーパーレス化にデメリットはある?

ペーパーレスのメリットを紹介しましたが、状況によっては、ペーパーレス化によって不利益を被る場合もあります。
ペーパーレス化で失敗しないために、以下の点について知っておきましょう。

導入・移行コストがかかる

ペーパーレスを実現するためには、紙の書類を電子化するだけでなく、それらを管理、共有するためのシステムや機器の導入が必要です。特に、文書管理システムやワークフローシステム、情報共有システム、電子契約システムなどは、ペーパーレス化に欠かせません。
これらのシステムや機器の導入には、初期費用やランニングコストがかかります。
ペーパーレス化は長期的な観点ではコストを削減できますが、導入にあたっては一定の投資が必要となります。
このように、移行にかかる各種のコストはペーパーレス化の乗り越えなければならない壁です。

システム障害や機器故障リスクがある

ペーパーレス化に際しては時代の流れもあり、クラウドサービスを利用することが多くなります。クラウドサービスは、自社でサーバーを管理する必要がなく、安価で、ニーズに合わせて柔軟に利用できるメリットがあります。しかし、通信環境やサーバー側のトラブルによって、保存しているデータにアクセスできなくなるリスクも当然あります。
また、電子化した書類を閲覧、編集するためには、パソコンやタブレット端末などの機器が必要です。これらの機器には故障や紛失の可能性があり、そうなればデータが消失したり、第三者に漏洩したりする危険性があります。

これらの理由から、ペーパーレス化では、システム障害や機器の故障に備えてバックアップや復旧対策を行っておく、もしくはその対策が備わっているクラウドサービスを選ぶ必要があります。不正アクセスやデータ漏えいなどへの対策として、パスワード管理や暗号化技術、ウイルス対策などのセキュリティを強化する取り組み、またはそれらが考慮されたクラウドサービスが欠かせません。
システム障害やセキュリティインシデント、機器の故障を防ぐためには、信頼性の高いクラウドサービスや機器を選択しましょう。

ITリテラシーが求められる

ペーパーレス化では、紙で管理していた情報を電子データに置き換えるだけでなく、業務をシステム上で完結することもあります。そのため、社員にはある程度のITリテラシーが必要です。ITリテラシーが低い社員は、ペーパーレスに対して抵抗感を持ったり、操作に手間取って業務効率が低下する可能性があります。その結果、会社の方針に不満を抱く人も出てくるかもしれません。

こうした事態を回避するため、ペーパーレス化を進める前に社員のITリテラシーを把握し、必要に応じて研修やサポートを行うことが重要です。
システムの操作方法だけでなく、目的・意義・効果なども伝えると効果的です。また、フィードバックやフォローアップ、改善提案なども行うと、ペーパーレス推進に対する社員のモチベーションを高めることにもつながります。

無差別かつ一気に進めてしまう

ペーパーレス化を無差別に全ての業務に適用しようとすると、かえって作業効率が低下することがあります。一度にすべての書類を電子化する必要はなく、適用範囲や区分けを考えましょう。
例えば、法律上の規則によって紙で保管しなければならない書類や、紙の形式であることに意味があるものは電子化するべきではありません。

最初から全社的なペーパーレスを推進すると、費用対効果が出せない場合もあります。ペーパーレスによるメリットが大きい部署や業務から順次導入し、スモールスタートで着手することがおすすめです。段階的に進めることで、問題点を早期に発見し改善できます。ペーパーレスの目的や効果を明確にし、現状分析やニーズ調査を行って電子化する書類の優先順位を決めることが重要です。実施後も効果測定や改善活動を継続して行うことで、ペーパーレスの効果を最大限に引き出せます。

ペーパーレス化の目的や意義が社内浸透していない

ペーパーレス化の目的や意義をしっかり浸透させるには、トップダウンではなくボトムアップで推進することが効果的です。つまり「上司の指示だから」という理由ではなく、「自分たちの業務を効率化するために」現場が主体となって社員一人ひとりの「参加感」を重視しながら進めることが成功への近道となります。

ハンコ文化が残っている

日本では長年、「ハンコ文化」と呼ばれる習慣が根付いています。ハンコ文化の中では紙媒体で書類を作成・保管する必要があり、押印のためだけに出社するような非効率な働き方になりやすくなります。当然、ペーパーレスはハンコ文化改革にも効果があります。

ただし、ハンコ文化から脱却するためには、制度や文化といった社内の構造的な改革が必要です。電子化させる情報の範囲を定めたうえで社内ワークフローを見直し、社内や取引先への周知を徹底して段階的に転換していく方法が有効です。
また、電子署名などの技術的な対策を活用することで、法的効力や信頼性を確保できます。ハンコ文化のメリットとデメリットを正しく理解し、データの電子化が必要な場面と不要な場面を見極めることが重要です。また、ペーパーレス化の効果やメリットを社内外にアピールすることで、変革への理解と協力を得やすくなります。

ペーパーレス化推進の基本手順

1.意義や目的を明確にする

ペーパーレスの推進にあたって最初にすべきことは、どのような意義や目的でペーパーレス化するのか明確にすることです。業務効率化やコスト削減、環境保護などのメリットが自社にどう適用されるのか、どのような効果が期待できるのかを具体的に把握します。これを経営層に理解してもらい、支持を得ることもポイントです。必要な予算や人員などの資源配分の確保にもつながります。経営層がペーパーレス化を経営課題として取り組む姿勢を示すことで、社内全体に浸透させやすくなります。

3.ツールやシステムを検討する

ペーパーレス推進には、自社の用途や目的に応じたツールやシステムを選定することが欠かせません。
例えば、紙媒体の電子化にはスキャナーやOCRソフトウェアなどが便利です。その上でクラウドサービス上で情報共有を行い、ペーパーレス化を推進します。勤怠管理やワークフローなどの業務システムもペーパーレス化のツールとして活用できます。電子契約システムや電子署名システムなどを使えば、契約関連の書類や業務も電子化が可能です。

ただし、開発メーカーによって機能性やカスタマイズの自由度は異なるので、自社の業務内容や規模に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。

4.社内周知とルール策定をする

社内周知では、ペーパーレス化の意義や目的だけでなく、導入したシステムの使い方や注意点なども丁寧に説明する必要があります。ファイル管理の社内ルールやマニュアルを準備し、社員向けに研修を計画しましょう。ルールの具体的な内容としては、ファイルの保存場所・方法・期間・アクセス権や共有・破棄方法などが挙げられます。
また、ここまで述べた手順の後には、効果検証も不可欠です。設定した目標をどれほど達成できたのか効果を測定し、PDCAサイクルを回すことで、ペーパーレスの恩恵を最大限に受けられます。
さらに、社内周知とルール策定は一度だけではなく継続的に行うことが大切です。定期的にフォローアップし問題点を修正していくと、社員の意識が変化していくでしょう。

ペーパーレス化の取り組み成功事例

ペーパーレス化を成功させるためには、他社の事例を参考にするのが近道です。ここからは、当サイトで提供しているコンテンツクラウド「Box」を使ってペーパーレスを実現した事例をご紹介します。Boxは単なるクラウドストレージではなく、コンテンツ管理の各種機能や電子署名、ワークフロー等々の業務効率化を支える多種多様な機能が備わっており、ペーパーレス化を支えるシステムの1つです。

TPR様|Boxフル機能を活用して業務の効率化とペーパーレス化を実現

TPR株式会社様は、Boxのさまざまな機能を使って業務の効率化とペーパーレス化を実現しています。

  • Boxのレポート機能にRPAを組み合わせて、パスワード未設定や有効期限なしのオープンリンク(リンクを知っている人は誰でもアクセスできる共有リンクのこと)を監視し、ルール違反者にメールで通知する仕組みを構築
  • Box RelayとBox Signを使って、ユーザーIDの棚卸業務を自動化し、紙文書の輸送費や紛失リスクをなくすとともに、テレワークに対応した仕組みを構築
  • Box導入の目的や必要性、業務利用イメージを社内説明会で周知し、Boxエキスパートの選定・教育や自主学習用の動画コンテンツの作成などで利用者をサポート

導入当初は社内の利用者が伸び悩んだ時期があったことから、周知を徹底させることに重点を置いているとのことです。
これらの取り組みにより、TPR株式会社様は業務の質向上やコスト削減、セキュリティ強化など多くの業務効率メリットを享受しています。

Boxフル機能を活用して業務の効率化とペーパーレス化を実現[TPR様 発表事例]

オルガノ様|営業マン自らBox Relayを活用! 営業事務作業の効率化とペーパーレス化へ

オルガノ株式会社様のプラント部門では、もともと客先を訪問して工事案件の検収書に署名をもらっていましたが、コロナ禍で訪問が難しくなり、PDF化した検収書をメールで送ってもらうことで受領扱いとする暫定ルールを設けました。しかし、その後訪問が可能になったことで、検収書の受領方法が紙とPDFで混在するようになり、二度手間が生じていました。そこでBox Relayを導入し、営業担当者が検収書を提出フォルダにアップロードするだけで、プラント管理部が承認操作し、自動的に承認済みフォルダに移動する仕組みを構築しました。これにより、年間約150万円の費用削減効果や事務作業時間の大幅短縮を実現しました。

たたき上げ営業マンが一人で作ったBox Relay~営業事務作業の効率化とペーパーレス化を実現~
[オルガノ様発表事例]

まとめ

ペーパーレス化は、うまく進めなければかえってコストがかかってしまいます。誤った進め方によって、時には混乱に陥ってしまうことがあります。
ペーパーレスを成功させるためにまず大切なことは、業務に使用している紙の資料や帳票を全体的に把握し、特に電子化に向いているものを選定することです。そこから必要なシステムを導入・構築し、フォーカスした業務からのスモールスタートによって徐々に適用範囲を広げていきます。

しかし、これらの工程を一からすべて構築するのは困難です。そのため、単に紙文書をデジタル文書にするだけでなく、Boxといった電子化した後に業務効率改善を担保できるクラウドサービスを併せて検討し、その先にあるDXや働き方改革を実現することを推奨します。

コンテンツクラウド「Box」で実現する新たなビジネス改革

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