ペーパーレス化のメリットと失敗する理由

 2019.10.21  Box Japan

最近では「仕事場から紙の資料を減らす」ことで、作業効率を向上させ、印刷コストを削減できると信じ、ペーパーレス化に取り組む企業が増えています。少し古いデータになりますが、総務省の調べによると業務改革を実施するにあたってペーパーレス化を推進する企業は全体の29.1%に達しているそうです。

出典:総務省『平成24年版 情報通信白書

確かに、仕事場から紙の資料が無くなれば(少なくなれば)効率が上がり、それ以外にもさまざまなメリットを享受できるのは確かです。東京都庁各局においてもペーパーレス目標が掲げられ、紙の資料削減に取り組んでいますし、働き方改革の一環として実施することも少なくないため、様々なビジネス効果も期待できます。

ところが、ペーパーレス化に失敗する企業もまた多数存在しており、必ずしも万人にとって最適な施策とは言えないのも実情です。そこで、企業がペーパーレス化を推進するメリットに加えて、失敗しやすい理由もご紹介します。

これから紙資料の削減に取り組もうと検討している方はご一読いただき、自社のペーパーレス化についてじっくりと考えていただきたいと思います。

ペーパーレス化のメリット

まずは、ペーパーレス化のメリットについてご紹介します。

1. 情報共有の簡素化

ビジネス目標を効率良く達成できるか否かは、組織内の「情報共有力」に大きく依存します。コミュニケーションの円滑度はビジネスのスピードアップに繋がり、円滑なほどビジネス完了率は向上します。紙で管理されていた資料の全部または一部をペーパーレス化しシステム上で管理すると、組織間での情報共有がよりシンプルに行えるようになるでしょう。

 

2. 情報検索性の向上

紙資料の場合、必要な情報を探すのにまず該当する資料をデスクやキャビネット、書庫から探し出し、さらには資料に記載されている情報を細かくチェックする必要があります。たった1文程度の情報を探し出すのに、10分以上かかるというケースもざらではありません。一方で、電子データとして資料が保管されている場合は、検索機能を使って目的の資料を瞬時に探し出せますし、全文検索から目的の情報を切り抜くことも即座に可能です。

 

3. 情報へのアクセス性

営業が外出してから「あっ、〇〇の資料を忘れてた!」と、オフィスに戻り必要な資料を持ち出したことで、約束の時間に遅れてしまうという経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。本人は微々たる問題と軽視していても、実際は取引先等の不満を買っている可能性が大いにあります。紙資料の保存先を社内システムではなくクラウドストレージ上に設定すれば、外出先からでも資料へのアクセス性が向上し、あらゆるシーンでその効果を発揮します。昨今のテレワークに関しても、紙が阻害要因の大きな1つ、つまり紙が従業員をオフィスに縛っていると考える企業も多く存在しています。

 

4. 作業効率の向上

ビジネスパーソンの大半は、実に年間150時間以上を探し物に費やしていると言われています。そのうち紙資料が占める割合はどれくらいでしょうか?個人的な見解ではありますが、半分以上は紙の資料探しに時間を浪費しているのではないでしょうか。探し物のたびに5分10分と仕事を中断していると、脳の切り替えが追い付かずに作業効率が下がっていきます。ペーパーレス化によって資料検索の時間を少しでも短縮できれば、自然と作業効率は向上するはずです。

 

5. 印刷コストの削減

紙資料が無くなる(少なくなる)ことは、印刷の必要性が下がることを意味します。グローバルでプリンティング事業を展開するHP(ヒューレット・パッカード)によると、企業が紙の印刷にかけるコストは売上総額の約2~6%にのぼるといいます。仮に年間売上総額が1億円なら、200万~600万円を印刷に費やしています。「えっ、そんなに!?」と思われるかもしれませんが、気になる方はぜひ試算してみてください。このうち、無駄な印刷コストはどれくらい発生しているでしょうか?1日のうちの印刷ミスや印刷してもその後使用しなかった資料の数を、少なく見積もって2割だとしても、年間で発生する無駄な印刷コストは40万~120万円です。決して無視できない数字ですね。紙資料を無くすことでの印刷コスト削減効果は、想像以上に大きいかもしれません。

出典:ZDNet Japan『「企業の印刷コストはIT投資より多い」--印刷コスト削減に挑むHPのプリンティング戦略

 

6. 環境問題への取組

紙資料の多くをシステム上で保管すれば、印刷の必要性は低くなり、そこに消費する資源も自然と削減されます。昨今では「企業が社会的責任を果たしているかどうか?」という点が、企業ブランドを評価する上で重要な指標になっていることはご存じかと思います。しかし、実際にどうやって環境問題に取り組めばよいのか分からず悩んでいる企業も多いはずです。ペーパーレスは「わが社は環境問題に取り組んでいます」というアピールにもなり、社会的責任を果たすことにもつながります。

 

7. 新しい働き方提案

システムまたはクラウドストレージを利用した紙資料の削減は、新しい働き方の提案をもたらします。情報の共有力とアクセス性が高まることで、遠隔地にいても仕事が行える環境を整えられ、テレワークなど多様な働き方によって業務の効率化はもとより、優秀な社員の採用や従業員満足度の向上もできるでしょう。

いかがでしょうか?ざっと考えただけでもペーパーレス化にはたくさんのメリットがあり、だからこそ多くの企業が紙資料の削減へと取り組んでいます。

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なぜ、ペーパーレス化は失敗するのか?

成功こそすれば多数のメリットによりビジネス目標の達成に貢献し、組織を1つ上のステージへと押し上げてくれます。しかし、失敗すればそこまでにかかった時間と労力、そして費用が無駄になることから、未だ実施に踏み切れない企業も少なくありません。そこで、ペーパーレス化が失敗する原因を箇所書きでご紹介します。

  • 適用範囲や区分をわけていないがために、無差別の紙資料削減によって足下の作業効率が大幅にダウンし、疲れてしまう
  • 最初から全社的なペーパーレス化を推進し、多額の投資をしたにもかかわらず費用対効果が見込めない
  • 従業員ごとのITリテラシーを正確に把握していなかったことから、多方面から不平不満を買った
  • システムダウン時の復旧対策を検討しておらず、いざというときに必要な資料を取得できない状態が続いた
  • ペーパーレス化の目的や意義の説明不足により、従業員の協力や適切なシステム利用を促せなかった

 

取り組みに失敗した原因の中には、後々に挽回が利くものもありますが、中には取り返しのつかない状況に陥ってしまう場合もあります。

ペーパーレス化を成功させるためにまず大切なことは、社内で管理している資料や帳票をまんべんなく把握し、紙資料削減の要件に合致しているものを選定し、取り組みの範囲を決定してから必要なリソースを調達、システムを導入・構築、そしてフォーカスした業務からのスモールスタートによって徐々に適用範囲を広げていくことです。

決して取り組みを急ぐのではなく、時には立ち止まって「この計画、この方法で本当に間違いないだろうか?」と考えてみてください。何度も自問自答すれば、ペーパーレス化の本質が見え、自社にとって最適な施策が見えてくるはずです。紙資料の削減に有効な方法のひとつとして、Boxなどクラウドサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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