脱ハンコが進まないのはなぜ?その理由や導入するメリットを紹介!

 2020.11.17  Box Japan

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行政の届け出や企業の取引などさまざまな場面で、ハンコの押印を不要とする「脱ハンコ」が進められています。しかし、伝統あるハンコ文化を変えるにはさまざまな困難が伴い、なかなかスムーズに移行できていないのが現状です。そこで今回は、脱ハンコが進まない現状と、脱ハンコのメリットやデメリットについて説明します。

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働き方改革を妨げる「日本のハンコ文化」

政府が掲げる「働き方改革」の推進を妨げる原因のひとつになっているのが「日本のハンコ文化」と言われています。ハンコの押印は古くからの商習慣として日本に浸透してきました。押印は自分の意思決定を明確にし、その内容に責任を持つ証拠となるものです。特に、重要な契約や届け出の際には、押印がないと不備があるとして書類を受け付けてもらえません。

このような慣習により、ほとんどの業務でテレワークが可能になったにもかかわらず、契約書や請求書、決裁のハンコを押すためだけに出社しなければならない場合もあります。コロナ禍でステイホームが強く呼びかけられた時期にも、ハンコを押すだけの「ハンコ出社」や、押印ができないために業務が滞留するケースが見られました。このハンコ文化を改善すべく、現在行政や企業では「脱ハンコ」が進められています。

ペーパーレス化の妨げにも

脱ハンコが進まないと、ペーパーレス化も滞ります。脱ハンコおよびペーパーレス化をいち早く取り入れた企業がある一方で、古くからの商習慣の伝統を重んじる企業もあります。

ペーパーレス化が進まない原因にはさまざまな理由があります。従来どおり紙の書類として残すことに不便を感じていない、手元にあったほうが安心、ペーパーレス化にコストがかかる、社員全員の理解を得るのが難しい、などが主な理由のようです。また、社員のITリテラシーに差がある場合、現場に広く浸透するにはハードルが高いと感じ、デジタル化を断念する企業もあるようです。

自社でペーパーレス化を進めたくても、取引先の抵抗により移行ができないケースもあります。そもそもテレワークを実施していない企業はハンコ出社とは無縁ですので、脱ハンコやペーパーレス化に関する意識が低いようです。取引先がそのような状況の場合、理解を得るのが難しいこともあるでしょう。

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脱ハンコを実現する電子契約とは?

電子契約では、実物のハンコの代わりに「電子印鑑」や「電子署名」を使います。それらを使うことにより紙の書類と同様の効力をもたせることが可能です。

電子印鑑

電子印鑑とは、ハンコの印影をデータ化した画像のことです。作成するにはいくつかの方法があります。実際紙に押印したものをスキャンして取り込んで画像にする、イラスト作成ソフトやオフィスソフトの図形描画機能を使う、電子印鑑作成ツールを利用するなどです。電子印鑑作成ツールにも、無料で利用できる簡単なものから、印影のデータに識別情報(シリアル番号など)が含まれるものまであります。

印影をデジタルデータ化した書類の好きな位置に配置することで、各種の書類のペーパーレス化が可能です。書類の作成と同時に押印が完了するため、手作業で押印していた工数を減らせます。印影がかすれたり曲がったりといった失敗もなく、用紙を無駄にすることもありません。

無料ソフトやスキャンして取り込む、図形描画機能を使うといった方法は、印影をコピーして不正利用される危険性もあるため、重要書類に適用すべきではありません。とはいえ、主に社内の稟議書などに、ゴム印や認印の代わりとして使えます。また、相手方が了承していれば、請求書にも使用可能です。請求書には印影が印刷されているものも多くありますし、請求書の押印は法律上必須ではないためです。

一方、識別情報が含まれるタイプの電子印鑑は、契約書や納品書など社外用にも使用できます。電子署名法第2条の「本人が作成したものであること」や、「改変されていないこと」を証明できるからです。ただし、実印が必須の不動産登記などには使用できず、実印と同等の効力はありません。

(参照元:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000026083.pdf

電子署名

「電子署名」は、自社発行の正式な書類であり、改ざんされた不正なものではないことを証明するためです。電子印鑑の項目で言及した電子署名法第2条の要件を満たすものを指します。作成者や改ざんの有無がわかりにくい電子文書の欠点を補うために作られました。内容に「公開鍵暗号」を用いることで情報漏洩を防ぐため、セキュリティ面でも優れています。

国が定めた電子署名法では、国指定の認証局により電子証明書を発行してもらうことで、「電子署名が実在する人物の正式なものである」ことの証明になります。ならびに、タイムスタンプを押してその時刻には当該文書が間違いなく存在し、その時刻以降は改ざんされていないことを証明できます。

このようにして、デジタルデータの書類でも、紙の契約書と同様の効力を持つことになるのです。このような認証の手続きを踏んだ文書なら、相手先にも安心感を与えられるでしょう。

脱ハンコのメリット

脱ハンコで電子契約が可能になれば、企業はさまざまなメリットを享受できます。一般的に得られる主なメリットについて以下に紹介します。

コスト削減

ペーパーレス化により、用紙代、封筒代、インク代、プリンターのメンテナンスにかかるコストが不要になります。課税対象の文書なら印紙を貼付する必要がありますが、電子契約なら印紙税を納める必要がないため印紙代が不要です。

契約書を印刷、封入、郵送するための人件費や郵送費などを削減できます。また、紙ベースのときにかかっていた、書類保管スペースや管理に関するコストもカットできるでしょう。

業務効率化

紙の契約書を発行・送付するには、入力、印刷、封入、郵送などの一連の作業に数日かかるケースも珍しくありません。相手先からの返送にも数日かかるため、契約締結までには多くの日数を要します。その点、電子契約ならすべてがオンラインで完結するため、スピーディーな処理が可能です。

後日、契約関連の書類を探す際も、電子データであれば圧倒的に検索しやすく便利です。また、テレワークでも業務が滞らずに済むのもメリットです。例えば、コロナ禍以降対応に迫られているリモート監査業務にも有用です。

コンプライアンス強化

紙ベースで契約書を保管していると、管理方法を徹底しても保管漏れや紛失、改ざんなどのリスクをなくせません。電子契約システムを利用すれば、高度なセキュリティで守られてコンプライアンスの強化につながります。

脱ハンコのデメリット

電子契約にはさまざまなメリットもありますが、業種や企業規模によっては一部デメリットと感じる点もあります。以下に、デメリットになり得る事例を紹介します。

一部書類は電子契約対応できない

大抵の契約ではペーパーレス化が認められ、電子契約ができるものの、デジタルデータ化が認められていない文書もあります。たとえば、不動産の賃貸借契約書や重要事項説明書、投資信託契約の約款などは、書面にして残すことが法律で義務付けられています。

業務フローの変更が必要

電子契約や承認申請業務などの脱ハンコを目指してペーパーレス化を導入することは、社内の従来の業務フローを見直す必要があります。紙の書類の作成や郵送に携わっていた従業員からは少なからず反発を買うかもしれません。人員削減のための施策ではないことを説明し、理解を得ることが重要です。

また、取引先にも前もって十分な説明が必要です。説明しても取引先からの理解と協力が得られなければ、紙とデジタルデータの2本立てで業務が進行することになるでしょう。

まとめ

押印がなくても法律上問題のない文書はたくさん存在します。それでも長く続いたハンコ文化を変えるのは容易ではありません。しかし、電子印鑑や電子署名を利用して脱ハンコを推し進めると、さまざまなメリットがあります。移行期間は社内や取引先の理解を得る必要があるなど、手間と時間がかかる期間もありますが、日本でも数年もすれば電子契約の便利さを多くの人が実感できるでしょう。

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