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金融業界のDXとは?金融DXの課題や推進策をまとめて解説

 公開日:2023.02.16  更新日:2024.01.11

BoxWorks Tokyo 2024

金融業界のDXとは、デジタル推進によって業務の効率化やサービス改善、より良い顧客体験の提供、また基本対面のみだった業務にオンライン対面を追加し、新しいビジネスを創出することです。DXが行われないままでは、「2025年の崖」により競争力が低下し、経済的な損失を生むリスクもあります。本記事では、金融業界のDXの概要や課題、行うべき施策を解説します。

金融業界のDXとは?金融DXの課題や推進策をまとめて解説

DXとは何なのか?

近年、あらゆる業界においてDXが進んでおり、それは日本経済の基盤ともいえる金融業界も決して例外ではありません。ここでは、DXの概要やDX推進の背景にある「2025年の崖」について詳しく解説します。

DXの概要

DXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、デジタル技術によって人々の生活や社会全体をより良いものに変革していくという概念です。元は2004年にスウェーデンの大学教授が論文で提唱したことが始まりであり、時代の流れからビジネスにも応用されるようになりました。ビジネスシーンでは、デジタル技術によって組織や体制を再構築し、企業の体質やビジネスモデルを変革させることを目的としています。

金融業界におけるDXの目的は、金融に関係するサービスおよび業務プロセスをデジタル化、ITの利用を促進し、業務改革などを実現することです。金融業界も高度な顧客体験の提供や業務プロセスの効率化、その先の新たなビジネスモデルの創生が求められているのです

DX推進の背景にある「2025年の崖」

近年、あらゆる業界においてDX推進が急がれている背景には、経済産業省が発表したDXレポートでの「2025年の崖」という問題があります。これは、レガシーシステム、または老朽化や運用管理が人依存したシステムが残存した場合、2025年以降にシステムトラブルが多発し、日本企業は崖から落下するように競争力が低下、多大な経済損失を生む恐れがあるという問題です。

この深刻な「2025年の崖」を回避するためには、DXが最適なのです。DXが推進されず問題を放置したままでは、2025年を境にして新システムにデータ移行ができない、既存システムが停止してしまうなどの深刻な事態に陥る可能性があるという指摘なのです。また、メンテナンスコストの上昇やデータ損失などのリスクの高まりも懸念されています。

さらに、DXレポートでは、2015年には約17万人だったIT人材不足が2025年には約43万人まで拡大すると予想されています。IT人材の「質」も問われており、今後のDXビジョンに向けた質の高いIT人材の育成も行わなければなりません。

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金融DXにおける課題とは?

金融業界のDXにおいて、どのようなことが課題になっているのでしょうか。3つに分けて解説します。

業界全体の規制緩和や古い制度の見直し

金融業界は、これまで日本経済の礎を築き上げてきた歴史ある企業も多く、その古い慣習や制度が根強く残っている場合があります。また、金融業界の風土として、「信用」を得ることやミスを犯さないことが最も重要とされており、新しいシステムの導入で何らかのミスが発生するリスクを警戒します。これは金融業界の性質上、完全に否定されるものではありませんが、レガシーシステムが残りやすい体質につながります。これらの要因でDXが遅れると、金融業界全体の利益低迷にも繋がる恐れがあり、システムに関してだけではなく、規制緩和や古い制度の見直しや文化の変革も必要です。例えば、ハンコや契約書、対面契約などの、今まで当然に行っていた手段の変更も含まれるのです。

DX推進のための柔軟な対応

金融業界は、顧客情報や資産を守るための高いセキュリティを保持することが求められています。このこともあり、金融業界では自社で専用の情報システムを構築する「オンプレミス型システム」が主流で、一部の担当者しかアクセスできない、ネットワークも外部とはつながっていない「閉じられたシステム」が採用され続けています。これは、セキュリティへの不安によりクラウドシステムへの移行に対して慎重になっているためです。クラウド化も含め、積極的なIT投資が行われなければ、人材不足や老朽化により、既存システムの停止やメンテナンス、監視が不足することでセキュリティが低下するような事態にもなりかねないのです。
金融業界こそ大局的な観点を持ち、より柔軟な対応が迫られていると言えます。

デジタルに精通した人材の確保

「2025年の崖」の項でも触れたとおり、IT人材の確保は大きな課題です。それも、金融業務を理解しているIT技術者が必要です。また金融業務を理解し、システムを活かしながらビジネスにつなぐ人材も重要です。DX時代の金融業界は、グローバル化とスピードが早まっており、システムの遅れがビジネスの遅れにつながることもあるのです。

既存システムがオンプレミス型の自社専用システムである場合、専任の技術者しかわからないプログラム設計の可能性があります。メンテナンスも専任の技術者が行うことを前提としている場合、属人化されてしまい、技術者の引退にともない対応が困難となる恐れもあるでしょう。次世代のビジネスに進んでいくためには、既存システムおよび新システムに精通した人材の確保が急がれます。または、クラウドを活用し、システムの一部分は自社で運用やメンテナンスが要らないようにするのもDX推進の考え方と言えます。

金融DXの施策例

金融業界のDXでは、どのような施策を行うべきなのでしょうか。ここでは、金融業界のDXで活用できるAIやデータ、RPA、クラウドのキーワードを3つに分けて解説します。

AIやデータの活用

AIは、人では処理できない膨大なデータを活用し、精度の高い予測が可能です。金融業界がAIを導入することで得られるメリットは、大幅なコスト削減や生産性の向上、また競争力やセキュリティの強化です。

例えば、融資審査にAI解析を用いることで、融資に関連する業務効率が上がり、顧客側にとっても審査が短期化するメリットがあります。他の活用方法として、顧客基盤を持っている他社のECサイトと連携し、融資サービスを利用できるようにすることで、これまで接触機会のなかった顧客への新しい商品提供が実現できます。このようにAIやデータの活用は、金融業界のDXにおける重要な役割を担います。

RPAの活用

RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、人が行う単純作業を自動化する機能があります。人が行う手順を登録することで、人の操作と同じくシステムやアプリケーションの操作・実行が可能です。

金融業界では多くの定型業務が存在します。現在人が行っている定型業務をRPAで置き換えることで、時間のかかるシンプルな作業を自動化でき、単純作業のミスがなくなります。人は、人にしか扱えない重要業務に専念でき、モチベーションも向上します。

クラウドシステムの活用

金融業界がクラウドを活用する手法として実施したいのは、インターネットバンキングの導入や銀行や保険の口座のクラウド管理です。申し込みや各種手続きをインターネット上で完結できれば、店舗に行く時間を削減でき、顧客にとって大きなメリットになります。また、顧客情報をクラウドで管理することで、社員の業務負担が軽減できコスト削減にも効果的です。また、こういった口座開設には書類がつきものですが、こういった書類もコンテンツクラウドを活用すれば、対面契約しなくてもインターネット経由で必要書類を提出してもらい、審査が可能です。窓口に行かなくても口座開設ができるため、ユーザーの満足度が上がります。

現状、サイバーセキュリティ対策やプライバシー保護の観点から、クラウドを採用している金融機関は多くありません。しかし、金融業界が2025年の崖を回避し、急ぎDXの波に乗るには、セキュリティ対策や個人情報保護を強化しつつ、クラウド移行により顧客接点を得る新しいサービス連携や効率的な口座管理などを検討し、採用しやすいところから導入していくことが重要です。

まとめ

金融業界のDXは、業界特有の慣習やレガシーシステムへの依存、IT人材の不足など多くの改善すべき課題を抱えています。規制や歴史のある金融業界ですが、DXによる新規ビジネスのアイデアは幅広くあります。まずはITの最大活用を進め、中でもこれからの新しいビジネスを支えるAIやデータの活用、RPA、クラウドといったDX関連テクノロジーから検討していくのがキーポイントになるでしょう。

金融機関の情報ガバナンスとDXを両立

DXの加速度的な進化により、金融機関の業務は大きく変化しています。

例えば、実店舗でのペーパーレス化、非対面セールスによる金融商品の提案、契約文書の脱ハンコ、レコーディング証跡の保管が必要となるコンプライアンス対応など、あらゆる活動がデジタルの世界で完結するようになりました。

国内の銀行や保険会社で、高度なセキュリティ要件を満たしているBoxクラウド・コンテンツ・マネジメントソリューションがどのように活用され、業務効率化や働き方改革を促進しているのかご紹介します。

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