こんな時代だからこそ準備しておきたいBCP策定の進め方

 2020.06.23  Box Japan

大地震や台風、集中豪雨やそれに伴う洪水による自然災害、新型コロナウイルスなどのパンデミック、テロ等の予測不能な事態に見舞われた時、あなたの会社は事業を継続できる術を持っているでしょうか?従業員が場所や環境を問わず仕事を継続できる環境を用意できているでしょうか?

上記のような緊急事態が発生した際には、企業として的確な判断と行動、そして事業を継続するための対策が欠かせません。そのためには有事に備えるための指針である「BCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)」を策定しておく必要があります。ここではBCP策定の進め方について説明します。

 こんな時代だからこそ準備しておきたいBCP策定の進め方

BCP(事業継続計画)とは?

今でも記憶に新しい、2011年3月11日に発生した東日本大震災では多くの尊い命が奪われ、多くの企業活動が停止状態になりました。貴重な人材と設備を失い廃業に追い込まれた企業、被災の影響が少なかったものの復旧の遅れによる製品やサービスの供給ができず、顧客離れによって事業縮小や従業員解雇を避けられなかった企業など甚大な被害が多く見受けられました。

こうした緊急事態に備えて、事業継続に向けた取り決めを行うのがBCP(事業継続計画)の策定です。普段行っていないことを、問題が発生してから後追いで考え、行動することは現実的ではありません。そのため、企業は的確な判断と迅速な行動を取るために、方策や行動指針について事前に検討をし、BCP(事業継続計画)として策定を行う必要があります。

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BCPの策定・運用体制を確立するにあたって

BCPの策定・運用体制を確立するにあたり留意すべきポイントがいくつかあります。以下のポイントを考慮して、BCPを策定する体制と推進する体制を決めていきましょう。

ポイント1. 経営者自らが率先してBCPの策定・運用推進にあたる

BCPの策定・運用体制の確立はすべての企業にとって最重要の経営課題であり、経営者やリーダー自らが強いリーダーシップを発揮して推進にあたる必要があります。いざという時には必ず司令塔が必要であり、経営者は陣頭指揮をとるつもりでBCPの策定、理解と運用推進に関わることが望ましいのです。

ポイント2. 企業の規模や業務の役割分担に応じた人選をする

BCP対策は、全社プロジェクトとなるのが基本です。そのため、あらゆる部門が関係すると同時に連携が必要不可欠になります。総務、財務、人事・労務、技術、営業、情報システム、顧客サービスなどの役割分担が決まっている場合には各部署からサブリーダーを参画させ、最適なBCP対策を講じることになります。

ポイント3. 取引先企業や協力企業との意見交換や摺り合わせを行う

緊急事態発生時のBCPでは、取引先企業や協力企業との連携が重要です。BCPに関する意見交換やすり合わせをしばしば行うことが重要です。基本方針などを共有しておけば、有事の際には協力をしてもらいやすくなります。

ポイント4. BCPの策定・運用推進に取り組んでいることを全従業員に周知する

BCPの運用推進は全従業員が対象になります。実際に緊急事態が発生した際には、従業員の行動が計画の成否を左右します。そのため、BCP運用に対して従業員の参加意識を高めることが大切です。

BCPの事前対策を検討する

緊急事態が発生した際に、会社の中核事業を継続・復旧させるための準備及び事前対策を決めていきます。一つは「中核事業に必要な資源を緊急事態発生時にどう確保するか?」を事前に把握すること。もう一つは災害が発生しても大きな被害を受けないように、「中核事業に大きな影響を与える災害及び資源に対して、事前の対策を検討、準備しておくこと」です。

さらに、次のようなプロセスへ取り組みます。

① 事業継続のための代替策を検討しておく

中核事業の継続に必要な資源が、災害により被害を受けていなければ問題はありません。しかしながら、被災して利用できなくなった場合は以下のような資源の代替を確保する手段を検討します。

  • 情報連絡の拠点となる場所
  • 重要施設・設備
  • 臨時従業員(被災生活支援と事業復旧の二通り)
  • 通信手段・各種インフラ(電力、ガス、水道等)

② 事前対策を検討・実施する

会社の中核事業に必要な資源や被災した際の被害、財務状況などを分析した上で、目標復旧時間内に事業を復旧できるようにするための事前対策を検討しましょう。中核事業を継続するための障害となる資源(人・物・金・情報)を災害の影響から保護する、あるいは代替の準備をするといった対策を実施します。事前対策では、「ソフトウェア対策」と「ハードウェア対策」の二つに大別します。

<ソフトウェア対策>

  • 避難計画を作成する
  • 従業員連絡リストを作成する
  • 防災に関する従業員教育をする
  • ハザードマップを調べる 他

<ハードウェア対策>

  • 施設を耐震化する
  • 棚を壁に固定する
  • 防災用具を購入する 他

<情報システム対策>

  • システムのバックアップ/DR対策を講じる
  • テレワーク関連システムの拡充(Web会議やビジネスチャット、クラウドストレージなど)
  • クラウドソフトウェア(SaaS)利用を検討する

一般に、ハードウェア対策はソフトウェア対策に比べて導入資金が必要となります。会社には予算上の限度があるため、まずはソフトウェア対策を確実に実施し、多額の費用が発生するハードウェア対策については本業での利益が出た際に、それを少しずつ事前対策に投資し、準備するようにし、数年間程度をめどに対策完了を目指すのが現実的な方法です。その場合、以下の視点によって対策を実施する優先順付けをしておくことが望ましいと言えます。

  • 中核事業が影響を受ける可能性が高いと思われる災害向けの対策
  • 想定した災害より影響を受ける中核事業場の必要資源むけの対策

また、昨今のコロナウイルスなどでは多くの企業において在宅勤務が当たり前になりました。自宅やリモート環境においても、普段と変わらないビジネスプロセスを実践するための情報システム(IT)は必要不可欠と言えます。そのために社内のオンプレミス環境だけでなく、BCP対策が必要な業務システムや業務上必ず必要となる、コミュニケーションやコラボレーション、情報へのアクセス(クラウドストレージ等)に関しては事前にクラウド化し、対策、準備しておくことも重要です。

中小企業で重視したいBCPの要点

BCPは、大企業だけのものではありません。中小企業、家族経営など企業の規模や形態に関わらず策定すべきものです。ほとんどの中小企業は、サプライチェーンの一環を担っていることは紛れもない事実です。上記で述べてきたことは中小企業でも非常に重要な点なのですが、地場に根付くような企業においては次の4点にも留意することが大切であると言われています。

要点1. 企業同士で助け合う

中小企業は日常的に業務を分担し、情報交換して助け合いの中で事業を営んでいることが多いと思います。緊急事態が発生した際も、同業者組合や取引企業同士、被害が少ない企業が困っている企業を助けることが自社のBCPに繋がります。

要点2. 緊急時であっても商取引のモラルを守る

協力会社への発注を維持し、取引業者へきちんと支払いをする、便乗値上げをしない。これらのモラルを維持しないと企業の信用力が失墜し、結果的にその後の事業継続が望めなくなります。

要点3. 地域を大切にする

中小企業は顧客が地域住民であったり、経営者や従業員も地域住民の一人であったりします。そのため、企業の事業継続とともに企業の能力を生かし、被災者の救出や商品の提供等の地域貢献活動が望まれます。

要点4. 公的支援制度を活用する

日本では中小企業向けに、公的金融機関による緊急事融資制度や特別相談窓口の開設などの各種支援制度が充実しています。それらの制度を積極的に活用することでBCPの強化をします。

参照:中小企業庁:中小企業BCP策定運用指針~緊急事態を生き抜くために~

まとめ

規模の大小を問わず、あらゆる企業においてBCP策定は重要であることは間違いありません。しかし、有事の際に都度対応することには限界があります。そのため有事を想定した仕組みづくりや、組織のあり方を常に検討しておく必要があるのです。最近ではあらゆるシステムがクラウド化されており、それらを利用することで時間や場所に縛られないITの活用が可能になりました。これは有事の時には、在宅勤務や遠隔地からのテレワークを可能にするものともなります。そして、平常時には働き方改革や作業効率化、コスト削減へと貢献してくれます。もし、社内のシステムが、社内でしか使えないような状況である場合は、BCP対策、策定の点も鑑みて今からクラウドも検討することをおすすめします。

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