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AI時代における構造化データと非構造化データ

 公開日:2025.06.17  Box Japan

1-Structured data vs

AIファーストのビジネス時代では、データがすべての企業の中核を成し、イノベーションと成長の原動力となる可能性を秘めています。しかし、単に情報を収集するだけでは不十分です。真の課題は、その本当の価値を解き放ち、よりスマートなワークフローを推進し、顧客体験を向上させ、意思決定を加速させることです。今日の企業環境では、構造化データと非構造化データという2つの基本的なデータ形式が重要です。AIがこれら2つのデータとの関わり方に革新をもたらし、複雑なプロセスを自動化し、ビジネスを前進させるインテリジェントなインサイトを提供します。

この記事では、構造化データと非構造化データの違い、それらがもたらす課題と価値、それぞれを管理するための適切な戦略について説明します。今日のデジタル経済で企業が成功するためには、これら2種類のデータを理解することが不可欠であり、AIイノベーションが進む現在において、その必要性がかつてないほど高まっています。

主なハイライト

  • 構造化データは事前定義されたモデルにしたがって整理でき、スプレッドシートのように整理や並べ替えが簡単です
  • 非構造化データ(コンテンツ)はデータの整理と抽出が困難で、適切なコンテンツ管理プラットフォームが必要です
  • 半構造化データは2つのデータ形式間のブリッジとして機能します
  • インテリジェントコンテンツ管理により、膨大なコンテンツを安全に活用できます

構造化データとは?

構造化データとは、事前定義されたモデルまたはスキーマにしたがって整理された情報を指します。テーブルに行と列がきちんと配置され、各フィールドが特定のカテゴリに属している表を考えてみてください。こうした従来のデータベースの厳格なフォーマットにより、コンピュータはSQLなどの言語を使用してクエリをすばやく処理できます。

構造化データは、書き込まれる際に厳格なルールにしたがう(「スキーマオンライト」と呼ばれます)ため、一貫性が確保されますが、事前の計画と整理が必要です。

2-Structured data is organized

一般的なフォーマット

  • OracleやMySQLなどのリレーショナルデータベース
  • Microsoft ExcelやGoogleスプレッドシートなどのスプレッドシート
  • 統合基幹業務システム(ERPのシステムレコード

使用例

  • 名前、住所、電話番号を含む顧客データベース
  • 購入日と金額の詳細を示す取引記録
  • 製品IDと数量を追跡する在庫リスト

こうした種類のデータセットは、精度とスピードが最も重要となる財務報告やCRMシステムといった重要なビジネス機能を支えています。しかし、構造化データのカテゴリに分類されないビジネスクリティカルなファイルには多くの種類があります。

非構造化データとは?

非構造化データ(「コンテンツ」とも呼ばれる)には、取引を成立させる契約書や、ブランドストーリーを伝えるキャンペーンビデオ、優秀な人材を採用するためのオファーレターなど、ビジネスを円滑に進めるためのあらゆるファイルが含まれます。非構造化データには固定された形式やスキーマがなく、リッチメディアや自由形式のテキストが含まれることが多く、分析時に解釈が必要となる(「スキーマオンリード」と呼ばれる) ため、テーブルにうまく収まりません。

3-Unstructured data

これにより、非構造化データはより複雑になりますが、構造化データよりも豊富なコンテキスト情報を提供します。コンテンツは企業のデータの約90%を占めており、企業にとって大きなチャンスを生み出します。しかし、ほとんどの企業、特に従来のテクノロジースタックを使用している企業では、非構造化データがシステム間で大きく断片化されているか、ロックされており、アクセスしにくいままです。デジタルコミュニケーションの爆発的な普及により、非構造化データが企業環境を支配するようになったにもかかわらず、依然として十分に活用されておらず、ガバナンスが欠如していることが少なくありません。

一般的なフォーマット

  • メール
  • ビデオ
  • ソーシャルメディアの投稿とコメント
  • 音声録音とポッドキャスト
  • PDF、Word文書、Webサイトファイル

使用例

  • 商品やサービスに対する意見を述べられているカスタマーレビュー
  • ブランドストーリーを伝えるマーケティングキャンペーンビデオ
  • サポートチームからのチャット音声
  • 重要なステークホルダー会議の議事録

これらすべてのコンテンツには有用なインサイトが詰まっていて、高度なAIを活用した分析によって解明されるのを待っています。そして、これらの分析がコンテンツ管理プラットフォームに直接組み込まれていることが理想的です。

構造化データと非構造化データの比較

構造化データと非構造化データの主な違いをよりよく理解するには、それぞれの属性を比較するとわかりやすいです。

属性

構造化データ

非構造化データ

形式

定義されたフィールドを持つ整理されたテーブル

固定スキーマのないさまざまなファイル形式

ストレージ

リレーショナルデータベース

物理ドライブからクラウドサーバー、インテリジェントコンテンツ管理まで、あらゆる種類のファイルストレージシステム

スキーマの適用

スキーマオンライト
(事前に定義)

スキーマオンリード
(アクセス時に解釈)

分析

SQLによるシンプルなクエリ

AIによる有意義な分析

データ量

企業全体のデータの10%

企業データの大部分(90%)

ここでの重要な違いは、スキーマ適用の種類です。構造化データには、データの入力方法に関するルールが定義されています。たとえば、多くの場合、データは行と列に整理されます。「スキーマオンライト」とは、データの構造が事前に定義されていることを意味し、巨大なデータベース内でも解析が非常に簡単です。

しかし、非構造化データは、単純なテキスト、フォーマットされたワープロドキュメント、画像、ビデオ、音声録音など、さまざまな形式をとるため、これらのコンテンツファイルに含まれる情報やインサイトを動的に解釈する必要があります(「スキーマオンリード」)。重要なのはその解釈であり、従来のデータベースツールではそれをやってのけることはできません。

今では、生成AIを誰もが使えるようになったことで、企業はついに整理されていない資産に構造を追加できるようになり、以前はアクセスできなかったデータの隠れた価値を大量に解き放つことができるようになりました。

構造化データと非構造化データの一般的なストレージソリューション

構造化データの従来のストレージオプションでは、トランザクションの整合性を確保するためのスキーマの適用に重点が置かれていました。具体的には以下の通りです。

  • リレーショナルデータベース: 表形式の情報を保存する(Oracle Database、MySQL)
  • データウェアハウス: 構造化された前処理済みのデータを保存して、大規模なクエリを効率的に実行できます(Snowflake、Amazon Redshift)
  • データレイク: 生の非構造化形式のファイルをメタデータ(CRMデータベースの顧客情報、ERPシステムの注文明細、POSシステムの在庫記録)とともに保存します
  • NoSQLデータベース: 厳格なスキーマなしでドキュメントベースの情報を処理し、迅速なスケーリングを可能にします(MongoDB、Cassandra)

構造化データストレージソリューションは明確に定義されていますが、非構造化データのストレージは従来、より複雑な取り組みとされてきました。特にSaaSソリューションやクラウドベースのアプリケーションの時代では、企業はさまざまな種類のコンテンツがさまざまな場所に保存されていることに気付いており、それらすべてのファイルやコンテンツが持つ潜在的価値を活用することが難しくなっています。

4-Businesses often struggle to tap

しかし、企業がインテリジェントコンテンツ管理(AIを活用してコンテンツを管理、保護、コラボレーションする統合型アプローチ)を活用することで、状況は変わりつつあります。インテリジェントコンテンツ管理プラットフォームは、コンテンツを一元管理すると同時に、従業員やその他の関係者が普段使用しているツールでデータを作成できるようにします。インテリジェントコンテンツ管理は、単なるストレージ機能に留まりません。AIが組み込まれているため、コンテンツから戦略的なインサイトを獲得し、エージェント型AIでワークフローを自動化し、進化したセキュリティとガバナンスで大量の非構造化データを保護できます。

構造化データと非構造化データを活用するユースケース

構造化データは、次のような多くの基幹業務の基盤となっています。

  • 正確な取引記録に基づく財務報告
  • 標準化された顧客プロファイルを管理するCRMシステム
  • 在庫レベルを正確に追跡する在庫管理

これらのアプリケーションには高い信頼性とスピードが求められますが、従来のデータベース技術で十分に対応できます。

非構造化データの価値を活用することは新しい取り組みですが、多くの企業はすでにいくつかの一般的なユースケースで優れた成果を上げています。

  • ソーシャルメディア、顧客フィードバックをマイニングし、ブランド認知の傾向を明らかにするセンチメント分析
  • ユーザーの行動を分析し、パーソナライズされたエクスペリエンスを提供するインテリジェントレコメンデーションエンジン
  • 機械学習による画像解析を活用し、異常を正確に検出する医療診断

両方のデータを組み合わせることで、多くの場合、業界にとって最も豊富なインサイトを得ることができます。

  • 小売業: 売上高(構造化データ)とソーシャルセンチメント(非構造化データ)を組み合わせて、需要予測を改善する
  • 金融サービス: 市場統計(構造化データ)とニュースセンチメント分析(非構造化)を統合して、より多くの情報に基づいたタイムリーな投資判断を実現する
  • ヘルスケア: 検査結果(構造化データ)と医師のカルテ(非構造化データ)を組み合わせて、患者の状態と治療についてより深いインサイトを得る

両方のデータを管理する際の課題

どのような種類のデータでも、管理するには綿密な戦略と強固なガバナンスが必要です。ただし、構造化データと非構造化データの管理における課題は多少異なります。構造化データの場合、成熟したテクノロジーは以前から存在していましたが、データ量が増えるとしばしば問題に直面します。スケーラビリティの問題は、データセットの肥大化に伴うパフォーマンスの低下と非効率性につながります。さらに、構造化されたスキーマは非常に柔軟性に欠けるため、新しいビジネス要件に迅速に適応することが困難になる可能性があります。

5-Managing any data type

非構造化データの場合、課題は、自由形式のテキスト、音声、ビデオ、そのほかの形式の分析の複雑さに大きく関係しています。エンタープライズエコシステム全体のアプリに散在しているコンテンツは、この課題をさらに複雑にします。さらに、企業のデータの90%が非構造化データであることを考えると、ストレージコストが管理不能になる可能性があります。すべてのコンテンツが業界固有の規制に準拠していることを確認することも大きなハードルです。

企業は、新しいテクノロジーと堅牢な運用プラクティスのバランスを取りながら、慎重に投資を行う必要があります。これにより、 データのソースに関係なく、信頼性の高い意思決定をサポートする質の高いガバナンスシステムを構築することができます。

半構造化データの概要

半構造化データとは、スプレッドシートのような従来のテーブルにはうまく収まらないものの、ある程度の整理が可能なデータの一種です。ファイルに含まれる情報の一部に意味を与えるラベルやタグが付いている場合がありますが、情報の配置方法はさまざまで、行や列に固定されているわけではありません。

6-Semi-structured data doesn’t fit

半構造化データの例としては、Web APIを動かすJSONファイルのように複雑なものから、日常的な電子メールのようなシンプルなものまであります。メールには構造(件名、宛先、本文)がありますが、その構造内の実際のコンテンツは多岐にわたります。半構造化データは、コンピュータが理解できる程度に整理されている一方で、さまざまな種類の情報を処理できる柔軟性を備えています。

半構造化データでは、タグやマーカーを使用してデータの一部を区切りますが、それらの部分の関連性について厳密なルールはありません。そのため、完全に整理された形式よりも柔軟性があり、プレーンテキストよりも理解しやすいという利点があります。半構造化データは、さまざまなデータソースを迅速に統合し、すばやく作業し、変化の激しい市場において意思決定を行う上で重要です。

構造化データと非構造化データの管理に関するベストプラクティス

データの種類に関係なくあらゆる種類のデータの管理に適用される黄金律がいくつかあります。

7-Table-1

1. 多様なソースを慎重に統合する

どちらの形式のデータにおいても、分析とインサイトの有効性は、さまざまなソースからのデータを統合する能力にかかっています。そのためには、異なる形式の情報を組み合わせたり、構造化データと非構造化データを組み合わせたりすることが必要です。このアプローチにより、情報を包括的に把握し、より優れたインサイトと意思決定が可能になります。

2. 高度な分析ツールを活用する

データを集約することで、データから情報やインサイトをより簡単に引き出すことできるようになります。たとえば、カスタマイズされた単一ペインのダッシュボードを作成して、統合されたデータセットからインサイトを得たり、AIを活用して大量の構造化データと非構造化データの両方から情報をすばやく抽出したりできます。

3. 強力なガバナンスポリシーを実装する

綿密に検証されたインテリジェントコンテンツ管理プラットフォームであれば、自動監視による継続的な監査を通じてデータの正確性、セキュリティ、コンプライアンスを確保し、コストのかかるデータ侵害、データ損失、コンプライアンスの問題を防止できます。

4. 品質保証を最優先にする

適切なストレージ、コンテンツプラットフォーム、運営規定、そしてデータポリシーを持つことで、ワークフローに取り込まれるデータが純粋で機能的であることが保証されます。これは、自動化されたワークフローやコンテンツ生成のためにAIを導入する予定がある場合に特に重要です。「ゴミを入れればゴミしか出てこない」という言葉通りです。

5. スケーラブルなクラウドインフラストラクチャを導入する

今日のクラウドネイティブプラットフォームは、データの急増や急激なボリュームの増加に対応する弾力性を備えているため、資産が増加しても、データの管理能力とデータからインサイトを抽出する能力が損なわれることはありません。むしろ、それは企業と共に成長していくはずです。

これら5つの戦略を採用することで、企業は急速に変化するデジタル環境により簡単に適応し、すべてのデータ形式を最大限に活用できるようになります。

業界をリードする企業は、両方の形式のデータを活用しています

構造化データと非構造化データの本質的な違いを理解することは、AI時代に積極的なビジネス戦略を採用することを目指す企業にとって不可欠です。先進的な企業は、構造化データが多くの取引やアプリケーションに不可欠である一方で、非構造化データも同様に価値があり、同様に有用であることを認識しています。あらゆる企業が膨大な量の企業コンテンツを保有しています。そこからどのようにインサイトを掘り起こすかを見極めることは、大きな成果を生み出す可能性を秘めたミッションです。

8-Leading organizations invest

構造化データを最適化するように設計された技術スタックを基盤として、先進的な企業は現在、データの「残りの90%」の価値を引き出すのに役立つインテリジェントコンテンツ管理戦略とプラットフォームへの投資を進めています。エージェント型AIを活用したインテリジェントコンテンツ管理をコア戦略の一部にすることで、企業はAIイノベーションのスピードに追随できます。生の、そして埋もれがちな事実を実用的な知識に変えることで、よりスマートな成果、より効率的な仕事、そして質の高い顧客体験を実現できます。

Boxなら、すべての非構造化データを活用できます

業界をリードするインテリジェントコンテンツ管理プラットフォームであるBoxは、安全なクラウドストレージと強力なコラボレーションツール、ネイティブAI、自動化されたワークフロー、エンタープライズグレードのセキュリティを組み合わせることで、非構造化データから価値を引き出します。 多様なファイル形式やフォーマットへの対応に苦慮する従来のECMシステムとは異なり、Boxは、ドキュメント、画像、ビデオなど、あらゆる種類のコンテンツを保存、アクセス、共有、そして活用できる統合環境を提供します。重要なのは、BoxがAI搭載のツールと統合されており、コンテンツをコンテキストに応じて分析し、関連情報を迅速に提供できることです。

Boxの高度なセキュリティ機能とインテリジェントな自動化機能は、膨大な非構造化データを活用するのに最適です。堅牢な暗号化、きめ細かな権限設定、コンプライアンス認証が組み込まれているため、アクセス性や生産性を犠牲にすることなく、機密情報を安心して管理できます。この柔軟性により、情報のサイロ化を解消し、非構造化データに隠された重要なインサイトを部門の垣根を超えて簡単に見つけることができます。

Boxがお客様のあらゆるコンテンツの価値を最大限に引き出すお手伝いをいたします。ぜひBox Japanの営業担当者にご相談いただくか、お問い合わせください。

*当社は、業界最高のプライバシー、セキュリティ、コンプライアンスを備えた製品とサービスを提供するという確固たるコミットメントを維持していますが、このブログ記事で提供される情報は法的助言を構成することを意図したものではありません。新規および既存のお客様には、適用法令への遵守を評価する際に、ご自身でデューデリジェンスを実施することを強くお勧めいたします。

※このブログは Box, Inc 公式ブログ(https://blog.box.com/)2025年6月12日付投稿の翻訳です。
原文リンク:https://blog.box.com/structured-vs-unstructured-data
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