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中小企業が抱える主な課題と解決策とは? DXで経営課題を解決へ

 公開日:2023.09.12  更新日:2024.02.07

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中小企業は国内企業の9割以上を占め、雇用の約7割を担うなど、日本経済を下支えする重要な存在です。しかし今、多くの中小企業は、さまざまな経営課題を抱えています。そこで本ブログでは、現在の中小企業が直面している主な課題と、DXをはじめとする解決策や事例をご紹介します。

参照元:2023年版中小企業白書

中小企業が抱える主な課題と解決策とは? DXで経営課題を解決へ

中小企業が抱える主な課題とは

そもそも中小企業とは、従業員数または資本金額などが一定以下の企業を指します。中小企業庁では業種ごとに中小企業の基準値を設定しており、たとえば製造業は「資本金3億円以下または従業員数300人以下」、小売業は「資本金5,000万円以下または従業員数50人以下」の事業者が中小企業として定義されています。
参照元:https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html

中小企業は、大企業と比べて事業規模の小さな中堅事業者ですが、冒頭で紹介したように日本の全事業者の99%以上は中小企業で占められており、国内の雇用の70%近くを担っているなど、日本経済において非常に重要な役割を果たしています。
参照元:https://www.mlit.go.jp/kankocho/iinkai/content/001444297.pdf

しかしその実、多くの中小企業はグローバル化に伴う市場競争の激化や、コロナ禍をはじめとする不安定な社会情勢に直面し、さまざまな課題を抱えています。そこで以下では、現在の中小企業が抱える主な課題について解説します。

売上の伸び悩み

2023年5月、新型コロナウイルスの感染症分類が通常のインフルエンザなどと同じ5類に移行され、日本社会は本格的にアフターコロナへと舵を切りました。こうした中、中小企業の売上高は全体的にコロナ禍前のレベルに回復しつつありますが、宿泊業や運輸交通業など一部の業種では依然として売上が伸び悩んでいます。
参照元:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho/03Hakusyo_part1_chap1_web.pdf P4

また、少子高齢化による人口減少が進行する中、国内経済は今後縮小していくと予想されるため、長期的に見た場合、どの業種の企業も予断を許さない状況です。こうした状況に対応するために、中小企業は生産性や収益力の向上に引き続き努めなければなりません。

中小企業庁の資料によると、中小企業の労働生産性は大企業と比べて大きく下回っています。特に建設業や情報通信業、製造業などの業種では、大企業の半分以下と評価されているほどです。この生産性の低さは非常に大きな問題ですが、逆にいえば、中小企業は生産性を改善することでの成長の余地が大きく広がっているということでもあります。デジタル活用などを通して、中小企業はこの問題解決に積極的に取り組んでいくことが重要です。
参照元:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/soukai/2022/220622HS/01_2.pdf

財務状況の悪化

売上の伸び悩みとともに中小企業を苦しめているのが、地政学リスクの増大に伴う財務状況の悪化です。ロシアによるウクライナ侵略などの影響で、エネルギーや原材料の価格高騰が進み、中小企業は財務面で厳しい状況に直面しています。たとえば、東京商工会議所の調査によれば、「原材料・仕入れ単価が上昇した」と回答した企業の割合は実に74.6%という結果でした。

こうしたコスト増大に対応するには、商品価格を上げることが一助になりますが、どの企業・消費者の懐事情も厳しくなっている中ではそれも難しく、B2B・B2C問わず8割近い企業が「完全な価格転嫁はできていない」と回答している状況です。多くの企業が、収益性低下などの財務的困難に直面していると言えます。
参照元:https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1032659 P10、13

人材の不足

少子高齢化による労働人口の減少に伴う人手不足も、中小企業が直面する大きな課題のひとつです。中小企業の人手不足はどの業種でも進んでおり、特に建設業では顕著になっています。現在、日本政府は少子高齢化に対して強力な対策をすると表明していますが、その成果が労働者人口へ反映されるまでには長い時間を要します。

加えて、昨今では働き方改革や長時間労働に関する規制強化が進んだことにより、中小企業は新たな人材や労務管理の課題に直面しています。転職が当たり前になった現在、人手が足りないからといって無茶な働き方を強いれば、あっという間に離職者が増えて状況が悪化しかねません。したがって、中小企業は今後、人材確保がさらに難しくなっていく状況で、労働者の健康と福祉を尊重しつつ生産性を維持しなければならないという、非常に困難な課題への解決策を模索していく必要があります。

後継者問題

高齢化や人手不足は、中小企業の後継者問題にもつながります。帝国データバンクの調査によれば、2021年時点における社長の平均年齢は全体で60.3歳であるのに対し、1億円未満の年商の企業では61.6歳と報告されています。年代別に見ると、60代が26.8%、70代が23.6%と半分以上を占めており、経営者の高齢化が非常に進んでいる状況です。
参照元:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p220301.pdf P1、4

こうした状況では、後継者の育成や選定が急務になってきますが、東京商工会議所のアンケート調査によれば、「事業継続はしたいものの後継者が決まっていない」という経営者が35.8%も存在するという結果が出ています。事業承継が適切に行われず廃業してしまう中小企業が多数出るような事態になれば、日本経済にとっても大きな損失です。したがって、中小企業の後継者問題は、その企業だけでなく日本経済全体にとっても喫緊の課題と言えるでしょう。
参照元:https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1032659 P26

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中小企業の経営課題を解決するには

中小企業が前述のような経営課題を乗り越え、持続的に成長するためには何が必要でしょうか。以下では、中小企業の抱える諸課題の解決に資する対策について解説します。

積極的にDXを推進する

最初におすすめしたいのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進です。DXとは簡単にいうと、デジタル技術の活用によるビジネスの変革を意味します。DXは生産性や業務効率の向上、従業員の業務負担の軽減、新規事業の開拓など、企業価値や競争力を向上させるための重要な手段となります。

たとえば、データ分析を通して顧客のニーズを深く理解し、その知見を商品開発やマーケティングに活かしたり、AIやロボットを活用して業務の自動化・省力化を実現し、人手不足問題に対応したりすることも可能です。実際、中小企業庁の資料によると、人手不足への対策として「IT化などの設備投資に取り組んでいる」と回答した企業は29.8%に上っており、デジタル技術の活用は中小企業の間でも着実に広がってきていることが分かります。
参照元:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/2023gaiyou.pdf P9

「DXは大企業が行うもの」というイメージを持っている中小企業経営者もいるかもしれませんが、経営者の意思を事業へダイレクトに反映しやすい中小企業は、大企業に比べてより迅速に改革を進めやすいという強みも持っています。経営者自身がDXへの理解を深めて従業員を啓蒙し、強力なリーダーシップによって改革の旗振り役となることが重要です。

これにより、全社的にDXへの理解やイノベーティブな企業風土が醸成され、今後のデジタル社会へ適応しやすくなります。イノベーションの創出は、企業の差別化や販路拡大につながり、市場での競争優位性を確保するための起爆剤にもなりえます。

働き方改革や賃上げに取り組む

中小企業が人材を獲得・定着するために重要な戦略のひとつが、働き方改革や賃上げなどの取り組みです。従業員の働き方や待遇を改善することで、魅力的な就労環境を整え、優秀な人材を引き寄せることが可能となります。

具体的な施策としては、ハイブリッドワークや時短勤務、フレックスタイム制の導入などが挙げられます。多様なライフスタイルに対応した柔軟な働き方を従業員に提供することで、定着率の向上や雇用の促進を図ることが可能となります。東京商工会議所の調査によれば、現状では企業規模が小さいほどテレワーク実施率が低い状況にあり、まだ改善の余地があることが分かっています。

中小企業のテレワーク実施状況に関する調査(東京商工会議所 2022年3月)

女性や高齢者をはじめ、従来は見過ごされていた多様な人材に目を向けるのも、労働人口が減少していく今後は非常に重要になってきます。働き方改革による柔軟な働き方の推進は、その意味でも欠かせません。

また、賃金の引き上げや福利厚生の充実も、従業員の定着率を高める手段となります。特に、中小企業は一般的に大企業と比較して給与水準が低いとされています。そのため、この状況を改善することで、雇用市場における競争力の向上が期待されます。

テレワークの導入・DX推進に役立つツール

各従業員の事情に合わせて柔軟に働けるハイブリッドワークの導入やDXの推進には、ITツールの活用が不可欠です。具体的には、テレワーク環境で従業員同士が情報を共有したりミーティングを行ったりするためのコミュニケーションツールや、効率的な共同作業を可能にするクラウドサービスを利用することなどが挙げられます。

特に、クラウド上で企業のさまざまなコンテンツを一元管理できるツールの導入は、DXを進めるうえで今まで以上に重要になってきます。コンテンツ管理ツール上でセキュアにファイルを管理し、社外の関係者とも共有・活用していくことで、全社的なDX戦略を推進しやすい環境を構築できるからです。

もちろん、テレワークによって時間や場所に縛られない働き方を実現するためには、業務上必要なデータやコンテンツに安全にオンラインでアクセスできるクラウド環境の整備が不可欠です。こうしたITツールを積極的に活用することで、離れた場所からでも円滑なコミュニケーションや業務遂行が可能となり、生産性を保ちつつ従業員にとって働きやすい環境を提供することが可能になります。

M&Aを行う

中小企業が持続的な存続・発展を図る手段としては、M&Aも有効です。M&Aとは、企業間の合併(Mergers)および買収(Acquisitions)を意味します。

M&Aは、新事業への進出や事業承継の有効な手段です。特に、後継者不在の状態にある中小企業の経営者や資金難に苦しむ企業にとって、M&Aを通じた事業継承は検討に値する可能性があります。

会社に愛着を持つ経営者や従業員からすると、M&Aは抵抗感のある選択肢かもしれません。しかし、会社や従業員にとってのメリットやデメリットを、長期的かつ包括的な視点で検討する必要があります。

GXなど社会課題に取り組む

GXなどの社会課題に取り組むことも、企業が成長するための一助になります。GXとは「Green Transformation」の略語で、企業が環境の持続可能性に焦点を当てて事業戦略を再構築することです。これは、企業がエコフレンドリーな製品やサービスを生産する体制を構築し、環境への負荷を最小限に抑えてビジネスを行うことを意味します。

「エコ」というと、慈善活動的な印象を持つかもしれませんが、カーボンニュートラルなどの社会課題は商機でもあります。また、環境負荷の低い生産体制の構築は、エネルギー効率の改善につながるため、生産コストを下げることにも役立ちます。

投資家や消費者の間でもSDGsへの関心が高まっている昨今では、GXに取り組むことが、ブランドイメージの向上へとつながります。その結果、インパクト投資やESG投資の対象となり、キャッシュフロー改善につながる可能性が期待できます。

デジタル化による中小企業の課題改善事例

最後に、デジタル化によって課題改善を実現した中小企業の実例を紹介します。

出荷業務を効率化

最初に紹介するのは、ジェネリック医薬品の卸売を事業活動とする八戸東和薬品株式会社の在庫管理業務の事例です。以前の同社では、長時間労働や過剰在庫などが課題でしたが、その原因の1つは、従業員の勘と経験に頼った非効率的な発注業務体制でした。

そこで同社は、販売・在庫管理システムを導入し、在庫管理のデジタル化・一元化を推進しました。これによって薬の種類や個数、薬効、保管場所などのデータを効率的に把握・管理することが可能になり、仕入れから出荷まで一連の業務プロセスを効率化できました。併せて、顧客管理ツールやBIツールなども活用し、データの可視化や分析にも取り組んだ結果、在庫の適正化し、出荷量を倍増させる成果を上げました。さらに同社では、売上の増加、コストの削減、従業員エンゲージメントの向上など、さまざまな指標を改善することに成功しました。

参照元:2023年版「中小企業白書」

書類作成・提出業務の効率化による業務改善

次に紹介するのは、和歌山市を中心に幅広い種類の建物の建設事業を展開する、城善建設株式会社の事例です。以前の同社では、情報共有が社内で習慣化されておらず、業務の属人化が深刻化していました。また、多くの建設業者と同様に、人手不足も課題となっていました。

そこで同社は、まずシステム上で情報共有する習慣づくりから着手しますが、当時はオンプレミスのサーバー上でデータやファイル管理をしていたので、建設現場など、社外の場所から業務に必要なファイルやデータにアクセスすることができませんでした。これを受け、社外からも安全にアクセスできることを見込んで、コンテンツクラウド「Box」を導入。さらに、「Box Relay」というワークフロー機能を使って、勤怠管理や各種申請をシステム上で行えるように社内体制を整備し、業務フローを大幅に効率化することに成功しました。

このようなクラウド活用を通して、情報共有の促進や業務効率化を進めた結果、属人化や人手不足などの課題は、解決されていきました。同社の取り組みは社会的にも高く評価され、「全国中小企業クラウド実践大賞 全国大会」で総務大臣賞を受賞しました。

詳細はこちら:お客様事例|城善建設株式会社

関連記事はこちら:Box Relayで「いつでも・どこでも仕事ができる業務環境」を構築

まとめ

アフターコロナの時代に突入しても、中小企業を悩ませる課題は数多く残っています。これらの課題を解決するには、DXの推進が効果的です。本記事を参考に、ぜひデジタル技術を活用して経営課題の解決に取り組んでみてください。

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