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ファイルサーバーとクラウドストレージの違い

 公開日:2019.11.29  更新日:2023.06.30

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多くの企業や組織では旧来、社内のファイルを管理するのにファイルサーバーを活用していました。しかし、昨今の働き方の変化やインターネットおよびクラウド技術の進化にともないクラウドストレージの導入を実践するようになりました。今回は「ファイルサーバーもクラウドストレージも知っているけれど、明確な違いまではわからない」という方を対象にファイルサーバーとクラウドストレージの違いについて解説していきます。

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ファイルサーバーとクラウドストレージの違い

ファイルサーバーとは?

ファイルサーバーはファイルの管理・共有を可能にするソフトウェア(主にはWindows Server OS)をインストールし、その役割を与えられたコンピューターをファイルサーバーと呼びます。

主に社内ネットワークの中で、各ユーザーが自由にファイルを保存したり、参照したり、共有できる仕組みを持ったコンピューターのことです。従って高性能なサーバーでも古くなったパソコンでもネットワーク上でファイル管理・共有としての役割を持っていれば、それはファイルサーバーということになります。

ビジネスにおいては個人事業主等でない限り、古くなったパソコンをファイルサーバーとして設置することはほぼ無く、ファイルサーバー専用のハードウェアを設置するのが普通です。ただし、一般企業からすればパソコンやWindows OSは、簡単に手に入れることができることから部内やプロジェクトベースでファイルサーバーを構築することもあります。

クラウドストレージとは?

一方、クラウドストレージは、ファイルの保存・管理・共有のためのスペースをインターネット上に用意したものであり、SaaSのサービスとして提供されているものを指します。企業がクラウドストレージを契約すると、組織内のユーザーはそれぞれアカウントIDとパスワードを使ってインターネット上のファイルスペースにアクセスできるようになります。そこでは自由にファイルを保存したり、共有したり、参照したり、アクセス権制御をしたりと、サービスによって提供される機能が異なるのも特徴です。

Azure FilesやAmazon FSx for Windowsなどの「クラウド型ファイルサーバー」と混同されがちですが、クラウド型ファイルサーバーはクラウド(IaaS)上に構築したファイルサーバーですので、サービスとして提供されているわけではなく自社で管理・運用するものです。似ているようで特徴はまったく違うので注意しましょう。

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ファイルサーバーとクラウドストレージのメリット・デメリット

ファイルサーバー

メリット

ファイルサーバーのメリットは社内で、つまりオンプレミスで管理・運用することによって、セキュリティ要件を自社の都合に合わせて自由に変えられるという点です。アクセス権限を設定したり、複数台のファイルサーバーを運用してリスク分散をしたり、オフライン環境のみでの接続にしたりすることでファイル管理におけるセキュリティを強化できます。

また、カスタマイズが自由に行えるため、業務要件に合ったファイル共有環境を構築できるメリットもあります。

デメリット

ファイルサーバーのメリットはその「自由度」にありますが、デメリットもこれに起因します。社内での管理・運用が必要なことから情報システム担当者の負担が大きくなりますし、ファイルサーバーをカスタマイズするとソフトウェアのアップデートが受けられず「バージョンロック(塩漬け)」になるリスクがあります。加えて、特別な機能、例えばExcelの共有ブック等を除くとファイルの共同編集ができないことが一般的なので、ファイル共有の効率性はアップしても、コラボレーションでの業務遂行まではカバーできません。この辺りは働き方の変化に適応させることに情報システム担当者が頭を悩ませているポイントかも知れません。

また、その導入の容易さや自由度からWindowsファイルサーバーが乱立してしまい、例えば情報システム管理対象外の部門などでのファイルサーバーを独自に構築し、運用してしまうケースがあります。これがシャドーITやセキュリティ問題となり、事故を引き起こす可能性が高いことも懸念になります。このような状態はいつ情報漏洩が起きてもおかしくない状態だけでなく、情報システムの管理対象外であることからバックアップもおろそかになりがちです。ファイルの紛失や人的ミスによるファイルの破壊などはすべて自己責任になります。

クラウドストレージ

メリット

クラウドストレージ最大のメリットは、ファイルサーバーなどのシステム構築が不要なので初期投資を大幅に抑え、かつ継続的な運用負担を軽減できることです。システムの管理・運用はサービス提供事業者が行うため、情報システム担当者の負担を増やさないまま組織全体で活用できるファイル共有スペースを確保できます。

さらに、インターネット回線を使用してファイル共有スペースにアクセスするため、社外にいても普段とは違う端末やモバイルデバイスを使用していても、同じ環境にアクセスできます。これによってユーザー同士のファイル共有効率が大幅に向上します。高度なクラウドストレージサービスにおいては、豊富な機能が搭載させておりコラボレーション、それも社内に限らず、社内外とのコラボレーションによるファイルの共同編集が可能であったり、文書回覧のためのワークフローが簡単に作成できたりと新しい働き方を促進することも可能です。

デメリット

デメリットとしては、オフライン環境下ではサービスを利用できないというのが目立った点です。また、ファイルサーバーほどの自由度は無く、インターネット回線を使用するためセキュリティ面に不安が残ると感じるユーザーも少なくありませんが、セキュリティリスクをきちんと分析し、しっかりと運用すれば、ユーザーにとっての利便性を高め、自社1社によるオンプレミスのファイルサーバよりもより強固なセキュリティレベルを保てることが多くあります。

ファイルサーバーとクラウドストレージのメリット・デメリット一覧

 

メリット

デメリット

ファイルサーバー

  • 古くなったハードウェアをファイルサーバーとして活用できる
  • カスタマイズの自由度が高く業務要件に合わせやすい
  • セキュリティ要件を自由に変更でき、独自のセキュリティを実現できる
  • 社内LANで接続するため操作性のパフォーマンスが高い
  • 複数台運用することでリスク分散ができる
  • オフライン環境下でもアクセスできる
  • ソフトウェアの性能によってファイルのライフサイクルを管理できる
  • ファイルサーバーを構築するために専用ハードウェアの購入やインフラ整備が必要になる
  • 管理運用を社内で行うため情報システム担当者の負担が増える
  • 要件によってはセキュリティ性が低下する
  • カスタマイズによってバージョンロックになる可能性がある
  • 外部からのアクセスには対応しておらず、VPNの構築が必要になる
  • 基本的にファイルの共同編集ができない
  • ストレージが足りなくなったらサーバーを増設する必要がある

クラウドストレージ

  • 専用ハードウェアの購入やインフラの整備が不要なので初期投資を大幅に抑えられる
  • サービス提供事業がシステムの管理運用を行うため、情報システム担当者の負担が増えない
  • システムが常に最新の状態に保たれる
  • アクセス権限を設定することでセキュアに利用できる
  • サービス提供事業者のセキュリティ要件によっては、ファイルサーバーよりもセキュリティが強化される
  • インターネット回線を使用するため共有が簡単であり、グループ企業全体で共有可能なファイルスペースも構築できる
  • ユーザー数に応じて料金が固定するため財務計画が立てやすい
  • 社内とは別の場所にファイルが保存されるため自然とBCP(事業継続計画)の一環になる
  • ファイルの共同編集ができる
  • 管理画面からストレージ容量を追加するだけで拡張できる
  • オフライン環境下では基本的に使用できないため、インターネット回線の整備が必要になる
  • カスタマイズの自由度は低く、ファイルサーバーのように要件変更がきかない場合がある
  • インターネット回線の接続状況によってパフォーマンスが左右される
  • 利用するユーザー数によってはファイルサーバーよりもランニングコストが高くなる

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用途に応じてファイルサーバーとクラウドストレージを使い分けよう!

総務省のデータ(出典:「令和元年版情報通信白書」(総務省))によると、最も使われているクラウドサービスは、ファイル保管・データ共有であり、近年では組織内のファイル共有スペースをクラウドストレージに一本化するケースが主流になりつつあります。しかし、場合によってはファイルサーバーの存在が必要なケースもあるでしょう。前述の情報を考慮して用途に応じたファイルサーバーとクラウドストレージ活用を目指していただくことをお勧めします。

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