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ファイルサーバーとは? NASとの違いやメリット、選び方を解説

 公開日:2022.09.13  更新日:2023.12.12

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企業経営において、適切なデータの管理・運用は非常に重要な課題です。特に近年は、ICTの発達により企業が取り扱う業務ファイルは指数関数的に増大しています。そこで重要となるのが、ファイルサーバーもしくはその代替システムの適切な運用です。本記事ではファイルサーバーの概要をはじめ、NASとの比較やメリット・デメリット、選び方を解説します。

ファイルサーバーとは? NASとの違いやメリット、選び方を解説

ファイルサーバーとは?

ファイルサーバーとは、ネットワークを通してデータを保管・共有・バックアップするシステムを指します。アクセス権限を持つユーザーなら誰でも、リアルタイムで必要なデータにアクセスすることが可能です。あらかじめ付与された権限に応じて、閲覧だけでなく変更、コピー、移動、削除といった操作もできます。

ファイルサーバーには、自社のネットワークで運用・管理する「オンプレミス型」と、インターネット上にファイルサーバーを構築する「クラウド型」があります。以前は古くなったパソコンをファイルサーバーのように利用するケースもありましたが、近年では安全性・利便性の面から使われなくなってきています。

ファイルサーバーとNASの違いとは?

ファイルサーバーと混同されがちなものに、NAS(Network Attached Storage:ナス)があります。NASはネットワークに接続できるハードディスクのことで、ネットワークを通してファイルやデータの保管・共有ができる点においては、ファイルサーバーと同様です。ただし、ファイルサーバーが拡張性とカスタマイズ性を備えておりサーバーとしての機能も果たせる一方で、NASは基本的に保管・共有というシンプルな機能しか備えていない点で大きな違いがあります。機能を絞っている分、比較的安価で、かつ簡単に導入しやすいところがNASのメリットです。

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ファイルサーバーのメリット

ファイルサーバーのメリットは、大きく分けると次の4点です。

ファイル共有を簡単に行える

ファイルサーバーを活用することで、組織間・メンバー間でのファイル共有がよりスムーズになります。誰かがアップロードしたファイルやデータを複数人が同時に閲覧できるため、メールやUSBメモリーを使って受け渡しする必要がありません。ファイルの破損や紛失のリスクを軽減しながら情報共有が可能です。個人のPCでは扱いにくい大容量のファイルを共有したい場合にも便利です。

ファイルのバックアップ先として使える

業務上必要なデータはファイルサーバー上に保存するというルールを徹底することで、担当者が使っていたパソコンが故障した場合や、誰かが誤ってデータを破損・削除してしまった場合でも、データの復旧がしやすくなります。担当者が退職する際も、ファイルサーバー上にデータがあれば、スムーズに引き継ぎができます。

アクセス権限を付与できる

従業員それぞれにアクセス権限を付与し、各ファイルやデータへのアクセス可否や閲覧・削除などの操作範囲を制限することで、情報漏洩といったセキュリティ事故のリスクを低減させられます。「採用に関する情報は、経営陣と人事部のみに閲覧権限を持たせる」「1on1に関する内容は、本人に閲覧権限のみ、マネージャーに閲覧・編集権限を付与する」のようにアクセスを限定すれば、個人情報やプライバシーに関する情報を保護できます。ファイルの移動・削除の権限を役職者に限定すれば、「うっかり上書きをしてしまった」というようなヒューマンエラーによる情報喪失も防ぐことが可能です。

容量の拡張を行える

ファイルサーバーは、必要に応じて容量を増やせることもメリットです。ただし、容量を増やすとその分コストもかかってしまうため、不要なファイルやデータの削除基準などを設けて不必要なデータが蓄積され過ぎないようにしましょう。全社的に容量を圧迫しない工夫を行うことが大切です。

ファイルサーバーのデメリット

ファイルサーバーのデメリットは、次の3点です。メリットだけでなくデメリットも認識しておくことが重要です。

サーバー構築のコストがかかる

自社のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできるのがオンプレミス型のファイルサーバーの魅力ですが、自社でサーバーを運用・管理するためのインフラを構築しなければいけません。そのためには、ファイルサーバーの構築とセキュリティ対策のノウハウ・スキルを備えたエンジニアを確保する必要があります。自社にエンジニアが在籍していることが望ましいですが、高いスキルを備えたIT人材はどの業界でも不足しているため、採用のハードルとコストは高めです。また、サーバーやソフト、電源・予備電源の購入費などの初期コストもかかります。

運用・保守のランニングコストがかかる

クラウド型のファイルサーバーは、月額利用料がランニングコストとしてかかります。オンプレミス型の場合、初期コストがかかる上に常に最新のセキュリティ対策を適用するための継続的な保守・管理作業が必要です。その作業を担うエンジニアの人件費もかかります。

ファイルサーバー自体が古くなってしまうと、新しいファイルサーバーに移行するための手間とコストがかかります。運用・管理の担当者が退職してしまうと、「前任でないとわからない」という事態に陥り、ファイルサーバー自体がブラックボックス化してしまう恐れもあります。

リモート対応には専用の仕組みが必要となる

安全で快適なリモートワーク環境をつくるには、セキュリティ対策が欠かせません。しかしファイルサーバーは基本的に社内のネットワークからしかアクセスできず、社外からアクセスするにはVPNなどのセキュリティ対策が必要です。VPNはデータを暗号化することでインターネットから社内ネットワークへのアクセスを保護する仕組みです。VPNを用いることで、悪意ある第三者の盗み見や改ざんのリスクを軽減が、VPNだけではセキュリティ対策としては十分とは言えません。セキュリティを高めるためには、Windowsに搭載されているリモートデスクトップ機能などと組み合わせることが必要です。

ファイルサーバー選定の3つのポイント

近年では、各ITベンダーが多種多様なファイルサーバーのパッケージを提供しています。スムーズに移行・運用を行うために、目的や用途を明確にした上で自社に適したファイルサーバーを選定しましょう。そのためのポイントを3つ挙げます。

1. 保管するデータと整合をとる

移行・保管するファイルやデータの量と性質を明確にして、必要な容量を算出しましょう。対応しているOS、ブラウザ、アプリケーションも忘れずにチェックしてください。それによって選定すべきファイルサーバーやプランが異なります。製品によってはユーザー数に応じて課金されることがあるので、ユーザー数もはっきりとさせておきましょう。

頻繁に業務で用いるホットデータと、アクセス頻度が低いコールドデータを分けるのも大切です。コールドデータは、階層のないストレージ空間で大量のアーカイブデータを保存し、いつでも容易に取り出せる「オブジェクトストレージ」で管理するのもコストの最適化に有効です。

2. セキュリティポリシーと整合をとる

自社のセキュリティポリシーに反していないかを確認しましょう。オンプレミス型の場合は、相応のコストを払うことで、独自のセキュリティ要件を満たす堅牢なシステムを構築できます。クラウド型の場合、ファイルサーバーのセキュリティレベルはサービス提供先のセキュリティポリシーに依存することになります。そのため、顧客情報や自社の機密情報がデータに含まれている場合は、特にセキュリティ対策がしっかりとなされているファイルサーバーを選定しなければいけません。ISO認証などの規格認定がなされているかどうかもひとつの基準となります。

3. 費用対効果を算出する

コストパフォーマンスの高い製品を選べるように、費用対効果を算出しましょう。自社にとって不必要な機能まで付いたファイルサーバーを選んだり、値段が安いからといってすぐに容量が不足してしまうファイルサーバーを選んだりすると、結局は無駄なコストがかかってしまいます。

従業員が使いやすいユーザーインターフェイスであるかも確認しましょう。ファイルサーバーを導入する目的やコスト、データの量や性質、操作性を考慮しながら、費用対効果をしっかりと算出することが大切です。

ファイルサーバーのクラウド化で得られる4つのメリット

オンプレミス型はカスタマイズ性に優れていますが、先行きの予測が困難なVUCA時代には合わない側面もあります。ファイルサーバーをクラウド化することで、次のようなメリットが期待できます。

1. サーバーの管理が不要になる

クラウド型のファイルサーバーの場合、サービス提供先がサーバーの管理や運用をすべて行うため、自社での継続的な管理はほぼ不要です。

自社でファイルサーバーを保持すると人件費がかかり、トラブル発生時も自社で対応しなければなりません。クラウド型のファイルサーバーなら、月額利用料はかかったとしても、トータルではコスト削減につながる可能性が高いです。ストレージの追加作業なども容易で、サーバーを設置するためのスペースを確保する必要もありません。

2. 多様な働き方が可能となる

クラウド型のファイルサーバーを用いることで、社内外からいつでも業務に必要なファイルやデータにアクセスできます。テレワークやハイブリッドワークが定着しつつある昨今、場所や時間、デバイスを問わずに働けるのは大きなメリットです。育児や介護、自身の体調に事情を抱えている従業員も本来のパフォーマンスを発揮しやすくなるため、離職率の低減も期待できます。多様な働き方が可能となることで優秀な人材の採用にもつながります。

3. セキュリティを強化できる

どこにセキュリティリスクが潜んでいるかがわからない昨今は、クラウドサービス上へのアクセスをすべて疑うゼロトラストが前提となっており、認証の方法ひとつを取ってもより厳密になっています。クラウド型ファイルサーバーも同様で、データの暗号化やアクセス権限の詳細な設定など、さまざまなセキュリティ対策がなされている製品が増えています。セキュリティレベルの高いクラウド型のファイルサーバーを選定することで、より強固にサーバー攻撃などの脅威から大切なデータを守れます。

4. IT-BCP対策となる

IT-BCP対策としても有効です。自社にファイルサーバーを設置すると、社屋の倒壊や破損、洪水や浸水などの自然災害によって重要なファイルやデータが消失する恐れがあります。クラウド型ファイルサーバーはインターネット上にファイルやデータが保存されているため、災害やトラブルによるデータ消失のリスクを低減できます。クラウド型ファイルサーバーに保存されたデータにはインターネット環境さえあればアクセスできるため、社屋の復旧を待たずに、別の拠点などで業務を再開・継続することも可能です。

関連記事:ファイルサーバーはクラウド化すべき!7 つの理由と 4 つの注意点

まとめ

企業が扱うデータの量が膨大になっている近年では、ファイルサーバーの導入を通して、より適切にデータの管理・運用を行うことが欠かせません。

特にクラウド型のファイルサーバーは、社内に専門の知識を備えたエンジニアがいなくとも常に最新のセキュリティレベルを維持できるため、情報漏洩などのセキュリティリスクの低減につながります。アクセス権限に応じて社内外からデータにアクセスでき、従業員のパフォーマンス向上に役立ちます。クラウド上にバックアップを取れることから、災害やサイバー攻撃、ヒューマンエラーによるデータの破損・消失を防ぐことも可能です。

ただし、比較検討をせずにファイルサーバーを選定してしまうと、自社のニーズに合わず、かえって非効率な結果を招きます。データの容量や特性、ユーザー数を把握した上で、コスト面やセキュリティ面に気を配り、自社に適した製品を選定しましょう。

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