電子契約とは?テレワーク時代の新たな選択肢

 2020.09.11  Box Japan

COVID-19によりテレワークが急速に拡大したことに伴い、ビジネスプロセスのデジタル化も加速しています。クラウドストレージやウェブ会議などのコミュニケーションやコラボレーションを担うICTツールはもちろん、最近では電子契約に対する注目度も増しています。その理由として分かりやすくは、ハンコを押しに出社という笑えない実状を解決すること、つまりこれからのニューノーマルな時代では、非接触型のビジネスが主流になっていくのではないか、という見解が多いためです。紙とハンコをベースにした契約業務をデジタル化することでテレワーク中でも顧客・取引先との契約業務を遂行できる環境を急ぐ企業が増えていくでしょう。

電子契約、電子印章の仕組みを整えることは上記だけがメリットではありませんが、ここではまず、そもそも電子契約とは何か?という基本的な部分を解説します。電子契約に少しでも興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

electronic-contract

電子契約とは?

通常の契約業務というのは紙で作成した契約書に、双方で担当者が記名押印(あるいは押印のみ)し、契約締結の証拠とします。

それに対して電子契約とは、デジタル的に作成した契約書に対して担当者の電子署名とタイムスタンプを付与し、インターネットを通じて契約ファイルを顧客・担当者がアクセスし、確認した上で同じく電子署名とタイムスタンプを受け、最終的にクラウドストレージやファイルサーバー上で保管するという流れになります。

電子署名とタイムスタンプ

電子署名とは政府が認定した認証局が発行する証明書により、「当該契約書は担当者本人によって作成されたもの」ということを証明するための署名です。これにより契約書が改ざん・偽装されている可能性を否定し、法的効力を強める効果があります。

タイムスタンプとは同じく契約書に付与する情報であり、タイムスタンプが押された時刻に「当該文書が存在していること(存在証明)」「当該文書が改ざんされていないこと(非改ざん証明)」を役割とします。

契約は口頭でも成立する?

余談ですが、ビジネス上の契約というのは契約書がなくとも成立することをご存知でしょうか?実は口頭でお互いに「こうしよう」と同意すれば、その時点で契約が成立したものとみなされます。

ではなぜ契約書を作成するのか?口頭だけで契約が成立するといっても人間の記憶は曖昧ですし、確実な記録として残るわけではありません。また、会社などにおいてはそれが後に大きな問題へと発展する可能性があります。そのため、契約内容について後々トラブルに発展することを防ぐために、契約書を作成し、互いの認識を擦り合わせてから契約成立とするのが一般的です。

これは言い換えれば、トラブル回避のために契約書は必要であっても「ハンコは不要」ということです。実際に日本政府は内閣府・経済産業省・法務省が連名にて、「押印が無くても文書が成立した経緯を証明できれば偽造でないと確認できる」と説明しています。

参考:押印についてのQ&A

となると電子契約における電子署名とタイムスタンプは本当に必要なのか?という議論に発展します。これに関しては紙の契約書とは異なり、契約書に法的効力を持たせるために欠かせない要素だとされています。

デジタルファイルとして作成した契約書は、当事者や第三者によって改ざんが容易に行えてしまいます。契約成立時では互いに同意したものでも、その後に改ざんされることで同意した内容とは違う契約書を作成することも簡単です。だからこそ、電子署名とタイムスタンプによって「当事者によってその時確実に作成された契約書」ということを証明する必要があるのです。

電子契約に関する法律

電子契約の導入では、それに関連する法律への理解が必要となります。ここでは代表的な法律を3つご紹介します。

電子帳簿保存法

電子契約の有効性を認めるベースとなる法律です。正式名称を「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」と言います。歴史的には1998年7月、つまりコンピュータが一般家庭への普及を拡大していった時期に「国税関係帳簿書類の電子保存」を認める法律として施行されます。

e-文書法

電子帳簿保存法をさらに実用的な法律にするために「紙文書による保存を要件としてきた国税関係帳簿などのデジタル化保存」を盛り込んだ法令です。2005年4月に施行され、それまで不可能だった「スキャナによるデジタル化」を認めています。

電子署名法

先述した電子署名とタイムスタンプの技術を用いて、契約書等の非改ざん性を証明するための法規基盤と情報基盤を整える目的で制定された法律です。正式名称を「電子署名及び認証業務に関する法律」と言います。

電子契約では収入印紙代をカットできる?

電子契約を導入するメリットとして知っておくべきこととして「収入印紙代のカット」が広く認識されています。収入印紙というのはご存知の通り、一定の金額に達した契約において契約書に付与するものです。収入印紙の歴史は古く日本では1873年に登場しています。その理由について、2005年の第162国会櫻井参議院議員の質問に対して、当時の内閣総理大臣である小泉純一郎氏は次のように答弁しました。

“印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求める文書課税である――”

引用:平成十七年三月十五日. 内閣総理大臣 小泉純 一 郎. 参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対し、 別紙答弁書を送付する。

この収入印紙にかかるコストを削減できるというのですから、電子契約にはそれだけでも大きなメリットが感じられます。ちなみに収入印紙にかかるコストは印紙税法第2条において定められており、一般的な商品売買なら5万円以上100万円未満で200円の印紙税がかかります。また、「継続的取引の基本となる契約書」に関しては金額の定めによらず一律4,000円がかかることから、トランザクションが多い企業にとっては決して無視できない金額なのです。ちなみに先の答弁では次のようにも述べられています。

“事務処理の機械化や電子商取引の進展等により、これまでもっぱら文書により作成されてきたものが電磁的記録により作成されるいわゆるペーパーレス化が進展しつつあるが、文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである--”

ビジネスの効率化に必須となる電子契約

完全なテレワークを目指す企業では、電子契約は今や必須となりつつあります。新型コロナウイルス感染拡大にともない在宅勤務を余儀なくされた企業でも、前述のとおりハンコの押印のためだけに出社しているという従業員が多数いるという現実がありました。現代社会において紙ベースの契約がかかる時間や労力、効率も大きな問題となりつつあります。また働き方改革という観点でも、紙による運用が大きな課題や原因の1つとして捉えられています。契約業務が電子化され効率化されれば、ビジネスが加速することは言うまでもありません。ぜひ、この機会に電子契約を検討してみてはいかがでしょうか。

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