「休み方改革」とは?働き方改革とセットで考える

 2020.05.11  Box Japan

働き方改革への注目がさらに高まっている中、同時に推進されている「休み方改革」をご存じでしょうか?メディアでは働き方改革の方に焦点が当てられることが多いので、聞いたことがないという方も多いでしょう。どちらもワーク・ライフ・バランスを整えるための取り組みであり、官民一体となったプロジェクトとして進行しています。ここでは意外と知られていない休み方改革についてご紹介します。

「休み方改革」とは?働き方改革とセットで考える

休み方改革とは?

日本のワークスタイル変革の起点となったのは2016年8月に閣議決定された働き方改革です。これは、政府が掲げる一億総活躍社会(老若男女誰もが活躍できる社会)に向けての経済政策の1つであり、長時間労働の是正や同一労働同一賃金といった労働基準法等の抜本的な改革を目的として推進されてきました。

安倍内閣総理大臣は私的諮問機関として「働き方改革実現会議」を発足し、計10回の議論を重ねて働き方改革関連法案の草案となる計画書を提出し、最終的に参議院による可決・成立によって2019年4月より法案施行がスタートしています。

2019年は働き方改革関連法案の施行に関する話題がたびたびニュースで流れましたし、2020年4月からは中小企業でも長時間労働の是正等がスタートするため、いよいよ本格的に日本全国でこの法案が施行される状況です。そこにコロナウィルスの全世界でのパンデミックが重なり、否応なしに在宅勤務を含むテレワークといった新しい働き方、「新しい生活様式」の実践といった改革を急速に行う必要がでました。

この働き方改革と同時進行で取り組まれていたのが休み方改革です。2017年6月、政府は休み方改革官民総合推進会議の新設を発表し、本格的な取り組みを開始しました。その最たる理由は、日本企業の有給休暇取得率が諸外国と比べて非常に低いことです。

有給休暇とは所定の勤続日数を満たして働く人が仕事を休むための権利であり、正規雇用・非正規雇用にかかわらず誰もが取得できます。日本の有給休暇取得率がかなり低いことが実は、大きな問題になっています。

厚生労働省が2018年3月に発表した資料によると、日本全体の有給休暇取得率は51.1%となっており、企業規模によっては取得率に10%以上の格差があることも分かっています。では、諸外国の取得率はどうでしょうか?

出典:平成 30 年就労条件総合調査の概況

世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンが、世界19ヵ国18歳以上の有識者男女1万人以上を対象とした2018年の結果によると、日本の有給休暇取得率は50%と3年連続最下位の結果になっています。ワースト2位のオーストラリアですら取得率は70%なので、いかに日本の取得率が低いかがうかがえます。

出典:有給休暇取得率3年連続最下位に!有給休暇国際比較調査2018

休日というのは、従業員のワーク・ライフ・バランスを整えるために欠かせない要素です。休みを十分に取っている従業員とそうでない従業員とでは、前者の方が生産性が高くなるという報告もあります。休日に好きなことをして心身ともにリフレッシュしたり自己研鑽したりすることで、仕事に対するモチベーションや活力を維持できるようになります。

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日本人に長時間労働・有給休暇未消化が多い理由

日本人はよく「勤勉」「働きすぎ」などで表現される国民性と言われます。確かに、有給休暇取得率の低さから見ると日本人は働きすぎですし、もっと休んでもよいのではないか?という意見も少なくありません。では、日本人に長時間労働・有給休暇未消化がここまで根付いている理由とは何でしょうか?

最も強く関係しているのが「上司からの評価」でしょう。日本では残業している従業員こそ頑張っている、自分を犠牲にして会社に尽くしているなどと高く評価する風潮が昔からあります。実際に内閣府が発表した資料によると、残業に対してネガティブなイメージを持つ人よりもポジティブなイメージを持つ人が多く、残業をしている従業員が「頑張っている人」「責任感が強い人」だと考えられています。

出典:「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」結果速報について

上司が残業する従業員を評価する以上、たとえば仕事を短時間で終わらせることができても、日中の作業スピードを遅めてでも残業する人が増えるのは当然のことです。

一方、有給休暇取得に関して罪悪感があるかどうかを尋ねた調査では、日本人の58%が「ある」と回答し、世界で最も多い割合になっています。諸外国では有給休暇取得率が高い国ほど罪悪感が少ない傾向にあります。

休み方改革の代表的施策

働き方改革は2019年4月より働き方改革関連法案が適用され、スタートしています。では、休み方改革にはどのような施策があるのでしょうか?

仕事休もっ化(やすもっか)計画

2019年4月より労働基準法が改正され、企業側は年次有給休暇付与日数が10日以上ある従業員に対し、年5日間以上の有給休暇取得を義務付けました。年次有給休暇の計画的付与制度では、有給休暇の日数の中の5日を除いた残りの日数について労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることが可能です。

プラスワン休暇

計画的な有給休暇取得を促す取り組みであり、土日祝日にプラスして1日休暇を組み合わせて連休を取ることを推進する施策です。年次有給休暇の計画的付与制度を活用すると、事前に有給休暇を取得する日を決めることが可能です。従業員全員が計画的に休暇を取れるようにするには、休暇前までに仕事を計画的に進め、休んでいる期間に仕事に支障がないような業務の情報共有化、フォロー体制の構築が必要となります。

キッズウィーク

2018年にスタートしたのが地域の学校の夏休みなどの長期休業日を分散化し、大人と子供が一緒に長期休暇を取れる機会を増やす取り組みです。今まで一律だった夏休みなどの長期休暇を分散させることで、家族がまとまった休日を過ごせる機会を設けるのが目的です。厚生労働省では全国の学校に対し、休暇日程変更を要請し、労働時間などの設定改善法にもとづいた指針を改正し、この施策を推進しています。導入の有無や方針は自治体によって異なります。

この他にも、2017年2月から経済産業省の主導で始められた取り組みで、リラックスできる時間を増やし生活の充実感や消費の拡大を目指すプレミアムフライデーなど、さまざまな施策を実施しています。厚生労働省は「働き方・休み方改善ポータルサイト」も開設しています。休み方改革は、働き方改革と同時進行してこそ効果があります。休み方・働き方という両面から従業員のワーク・ライフ・バランスを整える取り組みを推進すれば、労働環境の改善によって従業員のパフォーマンスや仕事へのモチベーション維持・向上につながります。「新しい生活様式」への切り替えが提言される中、休み方改革へも注目してみてはいかがでしょうか。

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